今、日課の裸体操一時間とその後の行水を終え、(私はこのことを「完全に」ハレン
チ男看守ども及び女看守どもより自分のプライバシーを守りつつ行なっています。既得
権として第一にあげるべきなのですが。)非常にさつぱりとしたさわやかな気分で書い
ています。しかし、きのうの奴らに痛めつけられた手首の腫れと口びる・首の痛みが残
っていて、両手にサロメチールとガーゼなぞで湿布をしたりしています。というのはき
のう(七月十三日)にまたしても携行妨害が行なわれ十二・二三のくり返しが行なわれ
たからです。きのうは裁へ行く途中だけでなく、帰りのバス内において、行きのバス内
で他の仲間の抗議により、十分にやれなかったウサ晴らしか、後手錠、足・膝なわ、サ
ルグツワで完全に荷物のようにころがされて、痛めつけられっ放しできたのです。帰り
のバスにおいてそのようなことが行なわれた“キッカケ”というのは、朝やられたため
に手首がミミズ腫れになっていて痛かったので、右手と同じように左手も手錠をゆるく
するようにと要求したためです。奴らは手錠をゆるくするかわりに後手錠、サルグツワ
146P
……etc.でこたえてくれたわけです。全く仲間が存在しないでブタ看どもだけのと
きと(七・一三帰り)、静かに黙っている獄中者が存在している揚合と(一二・二三)、
看守に「関係ない。だまってろ!」とどなりつけられればだまってしまうとはいえ、声
を発した獄中者が存在している場合と(七・一三行き)では、これほどまでに奴らの対
応の仕方がかわるものかと、つくづく思い知らされたものです。まァ、アチコチ黒ずん
だり、腫れたりしていますが、私はとにかく元気です。暑さには他の人より強いです。
その分寒さはダメですが。
七月十三日付手紙、さっき読みました。私は七月十三日に芳正君と会ってきましたり
公判の途中で発作こそおきなかったものの、言葉を小さな声で話すのもしんどいくらい
で、とくに朝のうちは隣に座っていた私に、彼のゼイゼイという気管支の音がきこえた
くらいです・喘息発作は夜間から早朝にかけてがひどい。この日も午前二時頃からの発
作で、薬で何とかとめてきたけど夜ねていないという状況だった。
今、芳正君はいっさいの「作業」を行なわず、喘息克服にむけて戦っています。弁護
土面会もことわらざるをえなかったほどに、七月上旬〜十日頃までひどい状況にあり、
十二、三日頃になってやっと小休状態になったというところです。しかし、公判の疲れ等
147P
でその後どうなっているかと心配しているところです。芳正クンにはげましの手紙でも
出して下さい。私はせっせと薬品の効能、副作用、喘息の原因、治療、治療のための検
査等に関するレポートを書いては送っているといったところですが、これから「緊急ア
ピール」を大至急書こうと思っているところです。弁護士の方が、精密検査のための獄
外病院への移転(勾留執行停止)を裁判所に要求中なのですが、拘置所は「検査などは
拘置所でもやれる、今は発作が続いていてできないが、少しよくなったらこっちでやる」
などといってますが、増渕君の例を知っている、そして拘置所の医者の本質を知ってい
る我々には、これはペテン的ポーズにすぎないことは明白です。治療のための勾留執停
をこそ要求しなければならず、獄外の医者もそのように言っているのですが、奴らが、
芳正君を何としてでも出したがらないということも又事実です。
彼は今は、とにかく食べられるものは必死で食べようとしており、(それでも薬の副
作用にもよる食欲不振、発作の連続によって、食べても吐いてしまうという状態で、なか
なか食べられなく、少しでも元気になってくれるようにと差入される果物についても、
その臭気とか目には見えぬカビのようなものによって発作を誘発されるので、廃棄せざ
るをえないという状況です)牛乳を温めさせる(冷たいのを飲むと発作がおきる)など
148P
の小さな権利をかちとっています。
今芳正君は、筆記をも最低限におさえざるをえない状況にあり私は「ゼンソクの経過
報告とそれに附随する必要最低限のもの以外何も書くな」と忠告している状態です。
(「忠告」するまでもないのですが)
新里さんの指摘にあったように、それまで彼がともすれば無理をしがちであったとい
うことはあると思います。が、今は奴らが「夜遅く起きていたりハンストをしたりする
からゼンソクになるんだ。よくなりたいと思ったら俺のいうとおりにしろ」という白衣
ファシストの言葉、あるいは「ゼンソクは精神的なものが大きな原因になるんだ。お前
はゼンソクに逃げ込み甘えようとしているのだ」等の奴らの言葉を考えあわせるならば、
現状においては芳正君が「現状報告以上のもの、つまりその次なるものとして健康を戦
い取ろうとする戦いなど」を書くことは不可能な状態であり、芳正君の獄斗の中にゼン
ソクの原因を求め、自殺房ぶちこみの犯罪性を隠ぺいすることに少しでもつけいられる
ようなスキを与えるべきではないと思います。私は「芳正同志をのぞくすべての〜 」
の3日を5日にかえ、私たちの次回公判の翌日頃よりと考えています。至急返答まちま
す。初めての仲間にとってはたった一回だけでもたいへんなことであり、3日と5日で
149P
は、その点違いは大きいかもしれないと思いますが(いつもそのことで頭をかかえます)
このまま自殺房拘束を続けることは、まさに獄死攻撃にほかならず、“死”といったこ
とを単なる抽象的な言葉としてではなく、鈴木国男君の楊合のように具体的に考えざる
をえません。(弁に対し、直ちに勾留執停をさせなければならないと追っている獄外の
医者も“生命の危険性”ということを強調しています)
150P