――荒井さんに手紙を出そう――
一九七八年八月 獄中者組合・東拘支部
監獄にとらえられている皆さん。
ここ東京拘置所では、荒井まり子さんという仲間がたった一人、女区から男
子懲役監でもある旧舎の南三舎へと隔離拘禁され続けています。隔離されてか
ら、もう二年間にもなります。看守らは荒井さんに対して、「朝夕の点検をち
ゃんと受けるのなら、女区へ戻す。」と言い続けています。つまり、獄中闘争
の考えをやめ、看守の命令にはみんな「ハイ。」と言って従うのなら女区へ帰
す、というわけです。回りには他の獄中者が誰もいないのをよいことにして、
看守らが荒井さんに暴行をはたらいたのは、一度や二度のことではありません。
とくに昨年の十二月二十三日と二十七日、および今年の一月十九日には、看守
らは荒井さんに公判資料の携行を妨害するという挑発をかけ、東京地裁にむか
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う押送バスや地下仮監の中で、さるぐつわをはめ、金属手錠を力いっぱい締め
あげる(奴らの検閲によって、約五〇字珠消!)をはたらきました。
獄中者組合は、組合の一員でもある荒井さんと強く共闘し、この暴行をふる
い、指揮をした女区長らへの反撃戦を、獄中から奴らを東京地裁に「共同告発」
することによって戦いました。獄中の仲間一人にくわえられた弾圧をみんなし
て反撃し、阻止していく戦いは、今もハンガーストライキや点検拒否といった
実力闘争を背景にして、拘置所長・河口 譲に「抗議書」をつきつけるなど、
持久的に戦いぬかれています。荒井さん自身も隔離拘禁先で、手紙に便せん以
外の用紙を使っても、そのまま「同封便せん」や「便せん外使用願せん」の提
出なしに発信させるといった、新たな権利を勝ちとるなど、すべての獄中者の
先頭に立って、毎日を元気に戦いぬいています。
■ 獄中者組合は、これからも団結して戦いぬきます。
獄中者がおたがいに手紙で獄中闘争への参加をよびかけあったりすると、そ
の具体的な統一戦術などを書いた部分は、必ずといってよいほど検閲でぬりつ
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ぶされてしまいます。獄中者がこの予防弾圧にさからって、検閲でぬりつぶさ
れた戦いのことを窓から演説して、一度に多くの獄中者へ伝えたりすると、保
安房や自殺房に暴力的に拉致され、そのあと何日間も、屋外運動の禁止など、
軽へい禁罰等の懲罰に処せられたりします。
また、獄中ハンガーストライキや点検拒否を戦いつづけている仲間達に対し
ては、看守らは次のように言ったりして、獄中者の団結した統一闘争をきりく
ずそうとします。「腹がへったら声だって出なくなる。ここは独房だし、飯を
食べたからといったってべつに誰にもわからない。あと手紙では『ちやんと三
日間のハンストをやりました。』と書けばよい。毎日の点検拒否にしたってそ
うだ。ほかには誰もやっていない。懲罰をくりかえしていたらつまらんだろ」
と。
こういったなかで、ハンガーストライキなどの大衆的実力闘争の方針を堅持
し、「団結して戦う」といった思想をさらにおし広げて、奴らをまえに真に「力」
をもたせるためには、獄中者が戦いのなかで、おたがいに政治・思想性をたか
めあっていくことがぜひとも必要です。
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ここ東京拘置所では、最近までは、看守らがおはことする「当所の規則」な
るものをたてにして、獄中者どうしの書籍(雑誌をふくむ)やパンフレット類
のやりとりを禁じていました。だから、たとえば獄中者・前林さんが獄中者・
袴田さんに戦いのパンフレットなどを回したいときにも、前林さんはそれをい
つたん獄外の知人あてに宅下げをすませ、その人から改めて袴田さんに差し入
れをしてもらうといった、二重の手間がしいられていました。これは、獄中者
どうしを団結させないという監獄支配の一方法であり、とくに獄外に身寄りを
もたない孤独な獄中者にとってはひどく圧迫的な「規則」として、その人達の
「団結して戦う」といった思想の成長をどんなにはばみ続けてきたかしれま
せん。
隔離分断策を基軸とした監獄支配の圧制をつよめ、獄中者を屈辱的に圧迫し
てきたかしれません。
獄中者組合は、今までもっともよくこれらの反動的な「当所の規則」と戦い
続けてきました。その結果今では、戦いのパンフレットなどについても、獄中
者同士で直接郵送宅下げをしあえるようになっています。また、面会時間にし
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ても、初めの一、二回は立会い看守らに面会室からひきずり出されたりしなが
らも、今ではかってのように、事前に「面会時間延長要求」といった願せんを
提出しておかなくても、文句なしに最低三〇分間は面会できることが戦いとら
れています。なぜなら、獄中者は、こういった隔離分断策をささえている反動
的な諸規則の一つ一つを打ち倒していかないかぎり、自分をほかの獄中者や獄
外の仲間達と広く団結させ、監獄との戦いを堅忍不抜におしすすめることはむ
つかしいからです。だから、この反動的諸規則との戦いが必要なのは、獄中者
が戦闘的団結をかちとるのを容易にし、監獄との戦いに勝利する道をはき清め
るためでしかありません。
■ 荒井さんに手紙をかいて出そう
獄外でも「監獄法改悪阻止実行委員会」が戦列にくわわるなど、たしかに「荒
井さんを女区へもどせ!」といった戦いは、獄中・獄外ともに監獄の壁をつら
ぬいて広がっています。しかし目下のところは、幾人もの獄中者による「抗議
書」のつきつけに対しても、看守らは「他の収容者のことについては、回答の
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かぎりではない。」とひらきなおり、監獄支配の実態を隠し続けようとしてい
ます。「監獄のなかの監獄」でもある自殺房や保安房を撤廃させ、また、戦う
獄中者にくわえられた弾圧を確実にはねかえすものとして、実際に荒井さんを
女区へとうばい返しうるには、あらゆる場からの反撃が必要です。いま以上に
多くの獄中者がこの戦いに参加しなければなりません。
獄中者組合は、まだ一度も組合とは連絡をとりあったことのない獄中の仲間
一人一人が、監獄の隔離分断策に勝ちぬき、荒井さんの戦いを孤立させないた
めに、「葛飾区小菅一〜三五〜一 荒井まり子」あてに、連帯と励ましの便り
を出されることをつよく希望いたします。
荒井まり子さんの南三舎隔離粉砕! 自殺房・保安房撤廃!
獄中弾圧粉砕! 懲罰・看守の暴行をゆるさないぞ!
手紙や組合ビラへの、ぬりつぶし弾圧をやめろ!
獄中者組合は、懲罰弾圧との戦い方とか、自分でつくった封筒を使って発信
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することなど、今までにさまざまな事がらを戦いとっています。獄中生活につ
いて疑問のある仲間は連格を下さい。ともに団結して戦いぬきましよう。また、
便せん、封筒、切手などがなかったり、それを買う領置金に因っている仲間は、
そのことをハガキで組合に伝えてきて下さい。
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