七七年十月四日
東拘の大場捷運さんよりハガキ落手。
「荒井まり子さん、突然の手紙にて失礼します。貴女のことは、先月獄外事務局から差
し入れて戴いたパンフレットを拝読し獄内で奮闘していることを知って感激の意です。
荒井まり子さんの同志、大道寺あや子さんに浴田由紀子さんの女性同志二人は行ってし
まい、荒井まり子さんも若干、淋しくなったことでしょう。でも他の多くの同志とりわ
け前林則子さんや(二〜三日前ハガキあげました)江口さん達と共に頑張って下さい。
私も来年いっぱいですから出たら運動に参加します。私は先月二十一日に判決(二年の
求刑)で一年六ヶ月と三十日の通算です。事件に対してある一部分は非常に服役し難い
のですが、服役致します。今週中に執行されるでしょう。(明日で控訴期間切れる)
荒井まり子さんの御自愛を祈って筆を擱きます。」
という力強いうれしいお便りでした。十月五日、朝すぐに返信を出したのですが、大場
さんに届くかどうか心配です。獄外事務局の仲間たちの地道な活動に頭が下がると同時
に獄中者組合の発展強化のために日常的な地道な闘いをもっともっと大切にしていかな
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ければと思っています。そして、そのためにやらねばならぬ闘いを、担っていきたいと
思っています。同志奪還闘争の勝利を喜び、さらなる闘いを! 南三舎に孤立・隔離さ
れている私を女区へ奪還する闘いを! という連帯の便りは、その他同志たちの他に安
島さん、前林さんたちからも届いています。

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七七年十月五日
早々の新聞の差入ありがとう! 同志たちの元気な姿を見ることができ、感激で胸が
いっぱいです。十月三日の夜七時のニュースでアルジェリアに向かったと聞き、「これ
でもう完全勝利だ」と胸をなでおろしていたところ、十月四日には、K・Kさんが面会
に来て下さり朝刊を見せていただき、完全勝利を確認しました。国境を越えて飛びたっ
た彼らの健闘を祈るとともに獄中に残った我々の闘いの青任の重さをひしひしと痛感し
ています。
日帝の犬どもは、報復弾圧に血眼になっているようですが、国境をこえて日帝を内外
から攻撃する戦線の強化に、ともにガンバロウ!
今回は奴らは“超法規的釈放”とは異った何やらコソクな“超実定法的”対応を行な
ったようだが、次回公判以降は断乎検・裁を追及しなければと思っています.
▼南三舎その後、一人になって以来、十月一日、二日と冷たいメシを食わされ断乎抗議。
奴らは「一人分しかこないからさめちゃうのはしようがない。女区に帰れるようにしな
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いおまえが悪い」などと居直っていたのだが、「獄中者には暖いメシを食わせることに
なっているのではないのか。拘置所が勝手に差別分断し・隔離しておきながら、食事にまで
差別をつけ冷メシを食わせるというのか!」と断乎抗議し、今後冷メシを持ってきたら
ハンストで闘おうと考えていた矢先、十月三日夕食より、暖いメシがくるようになる。
「一人分だからしようがない」というのがいかにデタラメであるかが証明された。
「点検」にやってくるブタどもは私の“声”に対して、日々に「ひとりごとをいうの
はヤメロ」「まだやってるのか。ムダなことはいいかげんにしろ」「相手もいないのに
毎日同じことをくり返すな」等々、さかんにイヤミを言う。私一人に対して看守部長と
女看守が常駐、フロも私一人のためだけにわかす。面会などに出かける時は、南三舎は
空っぽになり、私のまわりを三〜四名のクソブタがとり囲み、要所要所には先遣隊の見
張り。女区長は“点検”に現われなくなった。たった一人の“声”のためにゾロゾロく
るのはあまりにも見苦しいとさとったのか? しかしいまだに、主任ブタはせっせとや
ってきている。
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七七年十月二十六日
〈南三舎近況〉 十月二十四日、AM八時三十分頃女区長がやってきて「どうだ。もうい
いかげんにして女区に帰るようにしてはどうか」といってくる。「帰るようにしろとはど
ういうことか。帰さないのはおまえたちの方で、私は毎日毎日女区へ帰せといっている
ではないか」奴「今のような状況では、帰せない。帰れるようにする気はないのか。」
私「おまえたちが私を女区から隔離している法的根拠を示せ」奴「そんなものは示す必
要がない。おまえが一番よくわかっているはずだ。隔離せにゃならん状態があるからや
むをえずやっておるのだ。おまえは自分がまともだと思ってるのか。他の収容者と比べ
て、よく考えてみろ・毎日毎日キチガイのように大声でわめいているようでは、隔離が
必要になる」私「おまえたちが、不当な弾圧をしているから抗議をするのに対し、抗議
をするから不当弾圧を続けるというのでは理由にならない。まず抗議されるようなこと
をやめればよいのだ。おまえらの奴隷となっておとなしくはいつくばれば女区に帰すと
いうのか」奴「だれが奴隷となれといったか。おまえのように好き勝手なことをやって
いて何が奴隷だ」私「女性獄中者は、女区という男区とは区別されたところに収容する
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ことになっており、おまえたちのやっていることには一片の法的根拠もない、違法な措
置だ。直ちに女区に帰せ」奴「法的根拠はある。よし、わかった。帰る気はないという
ことだな。もうよい」といって、逃げていった。一〇・二一公判で、検事が調査するなど
といったのでその布石をうっておこうというのだろう。
一〇・二一朝、六時半頃、窓の外に看守が一人たって私の房の方をじっとみている。
この日、フェンスの破れを直しに仲間達二人がくる。「健康を破壊し、差別分断をはか
るフェンスを直ちにとりはらえ。獄中者を使って他の獄中者の首をしめさせるような小
汚い弾圧はやめろ」と叫びつつ、出廷のため外へ出る。一〇・二二、一〇・二三ともに
毎日「点検」時、外に看守一人が、ドーカツのつもりかあらわれては「ウルサイッ!
ダマレッ!」等どなり「点検」終了後もドアをわざわざあけて、すごみをきかせている。
「誰も聞く人がいないのに何をいっているか。寝言なら寝ている時に言え。起きている
時にいうのはタワ言というのだ。寝言の方がよっぽどかわいいよ。あんたのはタワ言だ
だよ……」と看守部長(女性)が早口にわめきたてる。
この間まで、ほんの少し夕日が見えたのが、また何も見えなくなってしまい、水道の
水で手を暖める季節になりました。毎日、手足はもとより体中タワシでゴシゴシやって
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寒さに負けない体づくりに精出しています。
▼十月二十五日、カンチ明け。
▼十月二十六日、“取調べ”呼出しあり。チョーバツ近し。
ガンバロウ!
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七七年十一月五日
お元気ですか.毎日毎日の差入に恐縮しています。食糧はちょっと差入過剰なのでは
……などと考えています。英文の新聞やコピーは、なかなか読みきれないうちにたまっ
ていくばかりで、やらねばならぬことは山積みで、何から手をつけていいのやらといっ
た感じで、ちっとも仕事が進行しません。アピール文は獄中、獄外の仲間に届けて下さ
い。獄中者組合のアンケートビラは、今日(十一月五日)昼すぎにやっと、まっくろけ
っけになって届きました。十一月一日差入だから、またしてもイヤガラセにより遅らさ
れたことになります。秋(冬?)斗の時も、一週間は遅らされることを計算しないとダ
メですね。アンケート等はまだ読んでないのですが、至急返送します。
ところで、横拘の池水草之さんという人から連帯の便りが届いたので、獄組関係の文
書を彼にも差入お願いします。この人は、今年の救援一月号の新年のアイサツによると
ヂッチ上げ弾圧をうけた人で、仙台の住人ということで、私のことを他人ごとと思えな
いとのこと。(どうも、こういう“縁”の人がアチコチにいるようです) 小野悦男さ
んからも、「むかし、南三舎にぶちこまれたことがあるので、ひどいところだというこ
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とがよくわかる、何としても女区へ奪還しなければ」というような便りをもらってます。
南三舎看守のハレンチぶりは、ますますエスカレートするのみで、きのうは風呂場の
往き帰りに顔を出すだけではなく、入浴室の中までついてきて、検身だの何だのとゴチ
ャゴチャいやがらせをするしまつです。私がタワシを体をこするために風呂にもってい
くのを、ダメだなどとほざいて、暴力的に奪おうとしたり、風呂にいくのに石けん箱の
中をあけてみせろだのと(こんなことは三人でいた時にはなかった。奴は、我々が声を
かけあうのを妨害するために出てくるというようなことをホザいていたのが、妨害する
口実がなくなるとこのザマです)まったく一挙手一投足に至るまで、イヤガラセがつづ
いています。ノゾキ窓はひどい時は一分ちょっとしか間隔がないくらいのしつこさでカ
チャカチャやり、睡眠妨害はしてくるし、またメシは冷たくなり、量も減らされてきた
ようです。歩き方ひとつにまで文句をいう奴らのイヤガラセのエスカレートに対しては、
余計なエネルギーは消耗しないようにゆうぜんとかまえて、ドカンと反撃していきたい
と思ってます。今日、Mさんとその子供さんに面会できて、とってもうれしかった。外
の仲間たちの闘いについて教えてもらい、いっぱい勉強になりました。私もキチンと批
判する点は批判し、反日獄中、獄外戦線にむけて、時間を有効に使っていかねばと思っ
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ています。
では、体をきたえて、ガンバロウ。

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