支援運ニュース No.172
96.11.30 浴田由紀子
寒くなってます。獄内外の仲間達みんな元気だろうか？
アッと言う間に今年が終わりそう。で、今大あわてにあわてている。バタバタ、バタバタ……と１年がたってしまったような気がする。１夜漬けの得意な私は、もうこうなったら、あと１ヶ月つめこみだーーっ！
すでに171号で仲間達から報告されていますが、丸岡同志に○年ぶりに再会しました！何回も、何回も、「もう会えないかなあ……」と思わされた事もあったので、……メチャクチャうれしかったです。証人尋問なので、それなりに緊張したり…しないといけなかったのですが…もう「会えるーっ！」という思いでいっぱいになってしまっていて……。
仲間達が「もう頭の上には何もないから」と口をすっぱくして、私のショックをやわらげようとしてくれようとしたのだが……シャコも泉水同志も完全に負ける！横にはしっかりあるのだ！（右の図を見よ！）利明君なんか話にならない！ ワックスがかかってる！！！
丸岡同志は、ペッタンコにやせてはいるけど…目は昔と同じにニコニコ、キラキラ、「しっかりせえよ」という風に……人のことをちっとも「信用」せんと、いつも、いつも……「アブナッカシイヤッチャナ、ホレ、イスはそこやで…裁判長は正面やで…」という顔をして見てて…何も変わってなかった！
私が証人尋問に出て裁判官の正しい判断のためには、役に立てたはずだと思うけど、あとは裁判官達がまっとうに物を見ようとする人なのか否かやと思いつつ…頭は、「ヨーシ！次は将司君や、利明君にも、芳正君にも…みんなに会うんだ！」という思いは確実になって来た。丸岡同志は「水くさい奴」で握手をはずかしそうに…失敗したけど、20年前、私ら法廷でズーッと手を握ってたことだってあるよね。 こんなところで、くやしいけど…私ら目を見合うだけで通じるものが山のようにあるんや、同志達、元気に再会しよう！てっぺんに何もなくなったって、色が変わったって……そんなことはもう免疫になった。再見！
11.24集会に
大勢の仲間達が参加してくれた。「とってもいい集会だった」と報告が届いています。長い時間をかけて、と中でいったん延期になつて２重３重の苦労をしいしい準備を進め、走りまわってくれた仲間達、そして寒い中、着てくれた仲間達、みんなに、どうもありがとう！
当日は、ビラや台本をかかえて、「今頃何やってんのかな…」とかワクワク、ソワソワしていました。こうして皆の力で出合いと思いを再確認し合える事に、獄中は、しっかりとはげまされています。昨年の１１．２８第１回公判から、ちょうど１年、心あらたに、皆のはげましに支えられて、闘いすすめてゆきます。共に！
浴田公判は
検事側の三井立証は「証人が調達出来ない」。実況検分で爆心地近くをやった人々は、今だに法廷で「証言」されないままに、外回りのみを、進めています。そして、前第18回からは、三井物産館爆破でケガをした警察官達が証人出廷しています。彼らは、「三井物産館に爆破予告電話」という知らせを聞いて愛宕署からかけつけた幹部警察官のグループで、発見した「不審物」に耳を つけて音をたしかめたり、重さを見たりしているうちに爆発して負傷してしまった人々です。……法廷で語られる彼らの「その後の２２年」が……新聞記事で彼らの名前を知って忘れる事のなかったその人々を目の前にして……「よく生きていてくれました」という思いでいっぱいになってしまいました。
当時私達は、死傷させてしまった人々に対して、そして死傷させてしまう「闘い方」に、謙虚に自分達の思想性の問題として問い返し、現実の側から変わっていこうとすることが良く出来ず、闘い進める事によって、あるいは技術的な改造によって、あるいは“革命に命をかける”という思いによって、この誤りをのりこえようとしていました。「何というひとりよがりであったことか」と今は思えます。証人の１人は「もう時間もたったことですし」と言ってくれた。“22年間”は彼らにとっても、又私達にとっても長く十分な時であった。何を、私達は、どう応ええたろうか、と改めて自分を問い直している。失わせたものを……とり返せはしない。だからこそ、確実な実りにして応えられるそんな在り方を必ず返したいと思う。
「20年前に時を移すのか……」とおちこみそうになっていた裁判は、ケガをした証人達によって、再び過去の事ではない、今に至る、そして、これからの問題として、東ア、反日の闘いは問い返されなければならないのだったと……私に再確認している。意識的に、未来に向かうものとして、進めていくことが、今、私の役割なのだとあらためて……はりきっている。
検事は、「超法規、答弁」を未だにしていない！ どうした！ ゆびならしてまってんのにーなァ。裁判に、知恵と、力と、笑顔を結集して下さい！ （バクヤク鑑定人のこと書き忘れてしまった！）
そして
吉村同志第１回公判、11月６日に行われました。元気そうです。彼女の冒頭意見陳述は『ザ・パスポート56号』に掲載されます。ぜひ読んでみて下さい。吉村公判は12/17Am10:00、2/4(1:30)、2/9(〃)、3/11(〃)、予定。
お元気で！
再見！ゆき子。