支援運ニュース No.174

寒中お見舞申し上げます。


97.2.3 浴田由紀子

「梅が咲いている」とか「たんぽぽを見た」とかいう便りが届くようになりました。あと少しだ。同志達元気ですか。巷ではインフルエンザが大流行らしいけど、仲間達やられてやしませんか。元気で、いて下さい。
 塀の中にいると季節が格子の向こう側を走り抜けていく。ふれることも停まることもないままに、寒さや、暑さや、「きびしさ」だけが体にはりついて……いつも「あと少しだ」と次を待ってしまう。負けないようにしないとだ。アンテナを目いっぱいのばして体中で、全てを感知して、ドン欲に今を生きなくちゃだ。ガンバレ、ガンバレ!

浴田裁判は、
 1月中に、三井物産館爆破闘争に関わる、検事立証を終了し、(といっても彼らは、何人かの証人を集めることが出来ず……すでに死亡、病死etc …)「立証」は爆破中心点付近の実況見分調書について「不同意」のままうち切られました。そして、1月30日第22回公判において、大成建設爆破闘争に関わる証拠請求が行われ、これからはいよいよ第一次統一公判での審理内容、宇賀神同志公判の内容と重なっていくことになります。(同志達!出番だぜ!!)
 ’75年、奴らは長期間に渡るメンバーへの尾行監視の末、「4.19韓国産業経済研究所」への爆破攻撃を口実に3部隊へのいっせい逮捕を強行し……無理やり、こじつけの「共謀・共同」をデッチ上げて、まり子同志と当時逃亡中の宇賀神・桐島両同志をのぞく、全員を起訴しました。奴らとしても、いさみ足でパクッた以上…又、全員自供という我々の敗北情況もそれに加勢して…これだけの「お宝」を「別件でした…」というわけにはゆかなかったのだろう。
 それは、取り調べデカをして後日、「オマエがはっきりと責任をとろうとしないから(自供しないから)みんなにメーワクをかけてんじゃあないか(関係ない同志まで起訴させてしまった)、申し訳ないと思わんのか」という類のものです。
 奴らは次々と無理なこじつけ、デッチ上げ「共謀共同正犯」という形で狼グループの同志達には、三井・鹿島をのぞくほぼ全件をかぶせてしまいました。
 今、私達は、奴らのこのデッチ上げ水増し起訴を逆手に取って、我々の武器に転化し「第二次統一公判」を「全部隊の共同の闘い」として、しっかりと「第一次統一公判」を問い直すものとして進めます。
 大成建設爆破闘争は、三菱・三井・帝人という日帝侵略企業への連続的な爆破攻撃に続いて1974.12.10、“大地の牙”部隊によって担われました。三井審理の後半でも明らかにされたように当時首都圏の「海外侵略」に心やましい思いのある企業は最高級の警備体制下にありました。そうした中で12月10日数回にわたる大成建設及び関連会社への予告電話にもかかわらず、警察はいったんとった避難体制を何故か解除し、その直後の爆発で、数名の下請け社員、通行人を負傷させてしまいます。何故警察は、予告電話を理解していったんとった避難体制を、いとも簡単に無責任に解除してしまったのか? etcetc
 大成の声明文は、「死の商人」として一貫する大成(大倉)資本の歴史をふまえ「…植民地主義企業・帝国主義者を地上から掃滅する闘いの一環…」とその意図を明確にしています。
 私達は、公判審理を通じてさらに多くの問題点を明らかにしてゆきたいと思っています。
 これまでの二つの公判でないがしろにされた問題も、されなかった問題も、再度、整理してこの場に持ちこまれることになります。弁護団、救援、「被告人」はよりいっそうのチームワークで「第二次統一公判の質」をしっかりと準備進めています。仲間達のさらなる知恵と力の結集を求めます。
 共に「ひっくり返す」裁判を進めたいのです。

MRTAの闘いに、反日(帝)戦線から呼応する闘いを共に!
 前号で私は、MRTAの闘いについて朝日新聞報道を忠実に信じて…「疑問はつきない」と書いたことを、はずかしいと思っています。反日支援連からインターネット情報コピーが届いて、MRTAコミュニケ第一号(全文)がのっている。しっかりと、「…フジモリ氏の政府による様々な人権侵害を支持し、我々の国における政治生活への日本政府の干渉に対する抗議である…」と書いてあるではないか! 応えないという不義理は、いくらなんでもできない。さっそく、日本政府の姿勢を変えさせるべく、我々のなすべき事をなそう。
 再び新聞によると、橋本はフジモリをカナダに呼びつけて、何やらドーカツをかけたのか、オスミツキを与えたのか(後者みたいだね)? 
 今、真の意味で大使公邸内の人々と、ペルーの監獄にブチ込まれている人々と、そしてペルー人民を守りうるのは、どれだけ国際的な人民の力の包囲・監視によって、この二つの政府への「圧力」を組織しうるかにある。
 これ以上の「国家テロリズム」はやらせない。
「これ以上の人権侵害はやらせない。」「日本政府はペルー人民を抑圧し、さらに貧困のドンゾコへつき落とすものでしかない、ペルー、フジモリ政権への“援助”を即刻止めろ。」
 ペルーにおける人権抑圧に荷担するのは止めろ!
 この国のODA政策を見直し、真の人民連帯のために再編せよ!

破防法団体適用棄却決定が出された。
「アタリマエダイ」という思いの一方で、敵のしぶとさというかタヌキダヌキシイ(タヌキちゃんゴメン!)マインドコントロールにしてやられてはならないという、いっそうの警戒心を感じてしまう。
「棄却」決定は人々の「反対」の闘いの成果であると同時に奴らのスジ書きの中で「次の手」のための下準備であったと言ってしまうのは、敵の過大評価か? 「人民」への信頼のなさか?
 173 号で小田原さんが書かれているように「運動」の成果をふまえて、次(「組織犯罪対策法」制定)へのしっかりとした視点と陣形をうち固めよう。
 これまでの私達の歴史は、日本人民の闘いの成果を、1つ1つの運動をその節点のところでプツンにしてしまった。人々の蓄積と結集を次へ次へと揚め、固めてゆくことにおくれてきた指導勢力(というか、闘う主体全ての問題として)の敗北の教訓を今こそ生かして、あらためて、次に結集し、そして又、結集し、つみあげていく闘いのあらたな出発点にしよう。共に!

そして、
 ちょっと長くなりすぎたなと反省しつつ、ひとことだけ。
 172 号に書いた報告にクレーム来たので、公平な判断のために当事者に主張の機会を与えるべきと考え、ここに報告します。
 いわく『「支援連ニュース」に私の方がシャコや利明氏より髪が少ないとよう書いてくれたな(笑)。2人の顔を見たことないくせに。……シャコよりはあるというのが両方を知っている者の言。Oさんやサクラちゃんがよう見てるのだ(浴田注 2人とも「超丸岡ファン!」本マモンの「サクラ!」)私との再会でぼうーとしててよう見んかったんとちゃうか。云々』
 その上で、じゃっかんの疑問点を付しておくなら。「どちらも見たことがある人」がシャコに最後に面会出来たのはいつや?!
 物事は進化する。進化はある特定の局面にだけ起こることはありえず唯物弁証法の立場からは、「総体として重軽を変動しつつ…進化する」これだけです。
 とにかく、一度皆で「同じ座を囲む」ということにしないと勝負か決まりそうもないので、まずは「その時」を早急に準備すべく全力をつくそうではないか。その上で、あらためて報告しよう!
 おおかたの読者の方は「そんなことより「民主主義の徹底」をどうしてくれるんじゃ、「人民革命」の展望はどうなっとるんじゃあ……」とお思いでしょう。ごもっともです。わたしもそう思います。
        お元気で!   再見!  

97.2.3 ゆき子



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