支援運ニュース No.194

いよいよSAIKAIの秋、10月ですね

1998/10/6  浴田由紀子


 お元気ですか。
 いよいよSAIKAIの秋、10月ですね。
 法廷は、SAIKAIの現実に向けて、秒読み段階に入っています。公開しない理由は何もない。という道理の側から、確信をもって準備し、実現しましょう、共に!
☆No.193で将司君が「日本赤軍の組織名は、今の路線にそぐわない」と書いていますがそのとおりでしょう。こだわりません。又、「日本赤軍の主観とシンパシィを感じたり応援していた者の間にズレがあると感じます。」というのも、この間良く分かりました。その最大の理由は、私達が“路線転換”を含む、総括、路線政策内容をよく国内に届けていなかったことによります。同時に私達自身が在外にあって、国内の実状を私達が自覚している以上にわかっていなかったことによるソゴが大きいとおもっています。
 このところ、直接・間接にいろいろな所で「日本赤軍批判」が出されています。しっかり答えようとしていますが、批判の主旨を良くつかめないこともあります。根本は、私達の提起している路線(人民革命=民主主義の徹底による自治と共生の確立)が今の日本の革命情勢に合わない、という事なのだろうと思います。今、目に見える形で「日本赤軍」として公然と実践しているのは、裁判・獄中闘争だけですから、その現場での私達の現状認識運動の進め方・実践が「70年代と同じで、今の日本で通用するものではない。展望のないものだ。」ということかなと思っています。「日本の実情に合わない」ということについては、ドンドン指摘してほしいと思っています。私自身95年に強制帰国して、私達が自覚している以上に日本の実情がわかっていなかったことに気付きました。(加えてそのまま獄中3年目です。)私達が在外にいて考えていた1つ1つの具体戦術は、再考されなければならないだろうと考えています。しかし、今私は、私達が日本と世界の共産主義・人民解放運動の総括と教訓の中から導いた人民原理に基づく「党の役割」と民主主義の徹底、人民革命という基本路線においては、今も確信をもっています。問題は、そのために今、何をなすべきか、ですよね。
 もっと日本人在外革命主体として反日帝の武装闘争をバンバン展開してくれたり、世界の反帝勢力との武装共同を日本人として実践してくれた方が、国内における革命情勢は進展するという考えの人もいるかもしれませんね。(70年代の東アの立場からはそうですよね。内と外から日帝を撃つ反日武装戦線の在外部隊という位置づけが可能です。)しかし、21世紀に向かう今、「日本赤軍」が(というよりも日本の闘う人々がと考えましょう。「日本赤軍」もその1部でしかありません。)何をなすべきかについては、もっと“現状をどうとらえるのか”の側から話を進めましょう。
☆出獄した者が再逮捕されるべきではなかったというのはそのとおりです。どれだけ自己批判してもたりません。ことに私の被逮捕は、尾行に気づいていながら判断と対応を誤って逮捕に至るという東アの時と同じ誤りをくり返しました。そうして今、次々と他の同志達の逮捕をひきおこしています。「敗北を勝利の土台へ!」転化する以外生きる道はありません。残る同志達が総括を生かしてくれることを願っています。
 先日、文通している仲間からの手紙に「奪還された人の中に、日本赤軍メンバーでない人がいるのを知っておどろいた」という主旨の事が書いてありました。私はそれを見てちょっとオドロイテいます。東アジアの同志と仲間達は、私達が行って数年後にはコロッと日本赤軍メンバーになってしまったことにさぞ「おどろいた」事と思います。私なんか始めは、「日本赤軍に入るのは“転向”で、東アジアの同志達へのウラギリになる」と本気で思っていました。「組織確認をとってから入る」と無理を言った事もあります。
 ダッカ闘争に応じて、私自身は「よかったのだ」「応じただけのことをしようと思って生きて来た」と思っています。日本赤軍も又、組織としてはそうでしょう。今は、奪還闘争とその後の日本赤軍の闘いが闘争の目的であった「日本共産主義運動の敗北の総括を共にし、共に勝利の隊伍を築こう。」という事において十分であったのかどうか。80年代90年代の日本の闘いの中に、そのようなものとして奪還闘争の「成果」を返せたのか否か、さらにこれからの日本の運動の中でためされ、総括されなければならないと思っています。まあ、95年被逮捕をそのための“尖兵”だと思ってガンバレ、ガンバレ……。しかし、むつかしいねえ。
☆和君へのラブレターはまだできていません。(アー、編集長ゴメン! たのむヤケ酒だけはヤメテクレ!)
 荒井智子さんが「そしてやっぱり、生きていてほしかったと思うでしょうね、きっと」と書いておられましたが、私達が死なせてしまった1人1人の同志達、そして人々にですね。和君のことを子供時代の友達が書いてくれた原稿(次回にのります)を読んで、涙が止まりませんでした。かけがえのないモノ達を、誰も二度と闘いの中で死なさせない、そんな闘いを進めてゆきたいです。
 ☆最後に、このところの裁判は、SAIKAIに向けて、静かに“前夜している”と言いたいのですが、ガサデカ調べが続いているので、そうはいきません。ガサ令状の大ブロシキ・フリーハンドは前に伝えました。おどろくなかれ、前日の証人は「食料以外は全部対象になる」という指示を受けたそうです。そうして、誰の部屋とか所有とかも全く無関係、目についたものはもっていく……みんな気をつけて下さい。次回、和・浴田アパートのガサデカを調べていちおう家宅捜索関連は終了です。検事は被告側に有利になる「予告Telの証人」の申請をしぶっています。よっぽど自信がないのかな? だろうと思うけど堂々とやらんかい!
 次号ではSAIKAIが実現します! と報告できるようにがんばります。署名をありがとう。
 さらなる前進を共に! お元気で。再見!           ゆき子



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