支援連ニュース No.235

浴田公判は、無事に、勝利的に結審しました

2002.03.15 浴田由紀子


 お元気ですか。
 3月11日、浴田公判は、無事に、勝利的に結審しました。
 長い、シコシコの裁判を熱愛を持って、力強く闘い続けて下さった弁護団、伴侶・共闘のゆきQと再審研、同志達、家族会や友人達、みんなの力でここまできました。ありがとう!!
 私達は、とっても良く闘った、くいのない力をつくした取り組みをみんなでやりぬいたと思っています。再逮捕は、申し訳ない、くやしいことだったけど、今は裁判をやれて良かった「もとはとったぜ!!」と思うのですが、どうでしょうか、何といっても将司、利明君に再会して、「法廷で」しゃべらせただけでもなかなかの成果でした。宇賀神君との初対面も「愛に満ちた将来」を予感させてくれるものだったし……被告人は、弁護団や支援の仲間達に出会えた、友人に出会え直したのが最高だった。感謝の気持でいっぱいです。
 11日、弁護側最終弁論は、格調高く、確信にみちた、力強い主張として行われました。
 始めに内田弁護人から、歴史的・現在的な東アジア反日武装戦線の闘いの位置と意義、そして今に至るこの裁判の性格をしっかりとおさえる提起がなされました。続いて藤田弁護人から、爆取違憲の主張と超法規的釈放による公訴無効を、かわって川村弁護人からは95年起訴の「パスポート行使」無罪と強制送還の違法についての論証が行われました。
 一連の東ア反日武装闘争については、始めに川村弁護人から、検面調書に信用性のないことを、審理最終回提出の「77年の手紙」等を強力なうらづけとして論証しました。その上で各闘争について、藤田・川村両弁護人が、各闘争ごとに、ていねいに、客観的、科学的に、説得力をもって検事のデタラメ論告を粉砕していきました。まっとうな理解力と判断力を持った者なら、誰がどう考えたって「完膚無きまでに粉砕」というやつです。最後に川村弁護人が情状、検事論告のあまりの感情的、政治的、報復的な姿勢を強く批判した上で……だったのですが、被告人はちっと「穴があったら入りたい……」のと彼らと出会えて、いっしょに闘えてよかったという思いで胸がいっぱいになって、ウルウルしてしまった、のでした。
 私達は、東ア反日の闘いの誤った事実認定を正す端緒を確実にしたと思っています。それだけの闘いを弁護団と、支援の仲間達はしてきました。そしてそれはもうすこしで成果になるでしょう。
 被告人もがんばりました。陳述はいつまでも「目次」が決まらず、最後にはもう強引な自己コントロールでひらき直っての強行軍でしたが、みんなにはげまされたり智恵をもらったりしながら、何とかやりました。ところが、書き上げた陳述が、やっぱり長すぎた。
 そのために、弁護団の弁論を大はしょりのとばし読みにさせてしまったのは失敗でした。法廷で聞いている裁判官、傍聴席が「ナルホドナ!! そうだ!!」と第一印象で説得しきれるように、弁論はあくまでじっくりと、時間をとって行えるようにすべきでしたが。そのために被告人の方は、「決意表明」位に焦点をしぼって簡潔におこなうということにしたら良かったと反省しています。欲張りすぎと目先のこと(被告人最終陳述)にしか気がまわらなくなって、戦術を失敗したといえるでしょう。弁護団のせっかくの弁論をおしいことにさせてしまったと反省しています。どうか、弁論をじっくりと読んで下さい。
 ということで、やったのです。長い公判でしたが、毎回多勢の仲間達が、傍聴席で見守ってくれました。立ち合いの看守が「遠くから来てる人もいるのだろう、声を出さなきゃいいから……」と言ってくれるほど、本当にみんな、生活や運動におわれながら、遠くからも近くからも、わざわざきてくれて、どんなに心強かったかしれません。又、手紙ではげましつづけ、いっしょにくやしがったり、喜んだりしてくれた既知の・未知の仲間達、本当にありがとう。
 同志達が、「アブナッカシイ奴だぜ」とか、「オリコーになったのか」とか、ピシピシと感じられる身近で見守り、適時にアドバイスを届けてくれたのも私達を強くしてくれました。家族会と支援の仲間達には50歳になっても甘えぱなしでした……25年前にはけっしてできなかった裁判を今回はやったと思っています。どんなにありがとうといっても言い切れない。これからも、まだ終ったわわけでじゃあないし、終わりがくることもない、私達の闘いと役割とを、みんなといっしょに力いっぱい取り組むつもりです。どうかよろしくお願いします。山のような宿題をかかえて、判決まで、ちょっと小休止にしましょう(できるかな?)。
 文句のつけようのないりっぱな判決の場合は、いっしょにカンパイです。それ以外は、長期戦体制です。持久力には自信があります。これからも、よろしく。共に進めましょう。
 この国の政官界もムチャクチャですが、(今までこういうことが問題にならなかったことの方がおかしいし、再び「トカゲのしっぽ切り」にしかするつもりはないのでしょう。)そのドサクサにまぎれていろいろなことが「進行」しているのに気をつけなければなりません。今頃本当にマスコミというのはキケンなくせものだとよくわかります。
 そして、アフガンのドサクサの中で再開強化されたイスラエルの暴虐は今、パレスチナをズタズタにしています。こんなことが一日も長引いてはなりません。今年に入ってようやくイスラエルの中に反戦の動きが具体的に起こっています。断乎、連帯し、支援する、イスラエルの内と外からシオニストを包囲しぬく国際的な共闘が問われています。日本のODAで作られた学校も破壊されました。日本政府はシオニストに抗議し、包囲の一環を担うべきです。イスラエルへの経済制裁くらいするべきなのに……本当にもどかしい。この国の政府を動かすことで、パレスチナの人々への共闘連帯と支援を開始しましょう。
 今はまだ、「裁判終わったぜ!!」感にひたってちっとボケッとしています。7月まで、たまっている宿題を整理して……とはりきってもいます。日本で8年目の春です。年ごとにひどい国になっているみたいな気がするけど、ガンバロウ、共に!!
 みんなお元気で、不義理な手紙も順に書きます。
                           ゆき子


YUKICO
inserted by FC2 system