益永利明さんの身辺雑記

支援連ニュース No.214


▼ 支援連ニュースの二一〇号で平山まゆみさんが、一月三
一日の洛田公判の様子を報告してくれました。右陪席の女性
裁判官が私の「謝罪書」を朗読したそうですね。五回にわたる
証言中、両陪席は一度も発言せず、山室裁判長が全部とりし
きったので、私は彼女の声を聞くことができませんでした。
彼女の吉永小百合調の朗読というのは聞いてみたかった気が
しますよ。それはさておき、この日のために遠路足を運んで
下さり、ありがとう。
▼ 「NCCD」の16号で、菊田幸一先生と辻本衣佐さんが、
死刑の代替刑として終身刑(仮釈放のない無期刑)を論じて
います。この問題について、当事者としての意見を少し書い
てみたい。
 結論から言えば、私は、死刑廃止を一日でも早く実施する
ため、日本が終身刑を導入することに賛成します。終身刑も
非人間的な刑罰には違いありませんが、国家が法の名の下で
人殺しを続けるよりは罪が少ない。
 日本の監獄で一生を過ごすことは、私たち当事者にとって
死刑よりも苦痛が大きいことかもしれません。それでも私た
ちは、神から与えられたこのいのちを生きぬく責任がある。
そして、私たちの努力しだいで、刑死よりも意味のある償い
を被害者・遺族と社会に対してすることも不可態ではないで
しょう。その可能性を、私たちから奪わないでほしいと切に
思います。
 死刑廃止運動はオール・オア・ナッシングの原理主義に陥
ってはなりません。明日に殺されるかもしれない人たちをま
ず救い出すこと。これを、とことんリアルに、プラグマチッ
クに追求するものであってほしいと思います。
▼ 昨年上告した戸外運動訴訟は敗訴した模様です。代理人
の海渡弁護士から連絡がなく詳しいことは判りません。連絡
の悪さについてひとこと文句を言いたいところですが、超の
三乗がつく海渡さんの忙しさが察せられて、しかたないこと
とあきらめました。
 実際、獄中者の処遇の問題について理解のある弁護士が少
なすぎるのです。処遇問題に関心のある良心的弁護士は少な
くないのですが、彼らを支える態勢がない。統一獄組にして
も、監獄人権センターにしても、各メンバーは身体が二つも
三つも必要なくらいがんばって、精一杯の努力をしているの
に、人的、経済的基盤は広がっていないようです。獄中で組
合のメンバーになった人が、出獄後一念発起して事業に成功
し、ボンと一〇億円くらい組合に寄付して、獄中者のための
人権財団が誕生する−−などという奇跡が起きないものでし
ょうかね (笑)。
〔ごましお通信56号・57号より抜粋編集〕


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