益永利明さんの身辺雑記

支援連ニュース No.223


▼ 「支援連ニュース」二二一号の将司の文章、彼らしい発言ですが、しかし、日本赤軍に加わった東ア〜のメンバーが再逮捕されるのは「許し難い失策だ」というところは、おかしいと思いました。かつて共に闘った仲間として、何としても生きのびてほしいと願う気持ちは一緒だけれど、仮に、彼らが再逮捕されたとしても、獄中の私たちはそれを責める立場にないと思う。また、彼らが、自分の刑事責任を果たそうと決意して自ら出頭するなら、それもまた立派な行為だと思う。彼らがどこにいようと、私は彼らに、共に生き、共に死のう、と言うだけです。
▼ 重信さんの意見陳述や丸岡さんの「ザ・パスポート」九五号の文章は読みました。はっきり言いますが、私には、公然・合法的による日本赤軍の「再建」や「新築」が可能だとは思えませんでした。
 彼らが、新しい綱領・規約を定めて、新しい党名の下で何らかの公然活動を始めることはできるでしょうが、それによって、彼らが、既存の新左翼諸党派以上の仕事をなしとげることができるかは、極めて疑問です。彼らの武闘路線を支持してきた人たちは、離れてしまうでしょうし、合法的、非暴力的な方法での社会変革をめざしている人たちは、初めから(元)日本赤軍などには近づかないから、結局のところ、新党は先細りと消滅を避けられないと思います。国民一般の広範な支持の獲得などは、画餅もいいところです。日本共産党でさえ、半世紀前の中途半端な武装闘争の負の遺産をいまだに引きずって、国民一般からは疑いの目で見られている。ましてや、日本赤軍においてはおや、です。
 彼らが、その言葉通り、公然・合法路線によって日本の民主化に寄与したいと真剣に考えているのなら、過去の非合法活動について全面的に謝罪と自己批判をし、メンバー各人が刑事責任を果たした上で再出発するしかない。だが、それは可能なことでしょうか? 死刑となる可能性が高いメンバーを何人も抱えこんだままで、日本赤軍はどのような「公然化」「合法化」をするつもりなのでしょうか? その具体像を私は思い描くことができません。酷な言い方になるけれど、日本赤軍の存在は、今や、日本の民主主義の発展を妨げるブレーキでしかないのであり、彼らが日本の民主化に寄与できる唯一の方法は、自分たちの「党」を解散することなのです。仲間内で「革命」の幻想を暖め合うのをやめ、天涯孤独の個人に戻った上で、自分に何ができるかをもう一度考え直してほしいと思います。
(ごましお通信第五九号より抜粋)


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