益永利明さんの身辺雑記

支援連ニュース No.227


▼「フォーラム90」の六〇号によると、今年の死刑廃止運動
の合言葉は「非暴力・直接行動」であるとのこと。それが具
体的にどういう「行動」になるのかは判りませんが、もしも
それが裁判官や刑務官等に暴言を浴びせたり、彼らにとって
の「秩序」をおびやかすような行動を意味するとしたら、死
刑廃止運動の前進のためには逆効果で、百害あって一利なし
のものであると言えます。相手方に敵意を抱かせるだけだと
いう点はさておくとしても、死刑制度を支持する大多数の一
般市民がそういう行動を見てどう感じるかを考えなければな
りません。死刑廃止=「社会秩序と司法制度への挑戦」=
「反体制・反権力闘争」という印象を彼らに与えるような行
動は絶対に避けるべきでしょう。目に見えるような具体的な
「行動」は必要だとしても、それは、熟慮に熟慮を重ねた上
でなされるべきです。じようきょうが厳しければ厳しいほど
焦りは禁物で、賢明な慎重さが要求されるのです。
▼ 支援連ニュース二二五号で、第二次Tシャツ訴訟につい
て平山まゆみさん(と思う)から、「獄中からも活発な報告
や主張をお願いしたい」との(愛のムチ)をもらいました。
ああ、痛い!! これ以上、ムチを入れられないよう、がんば
ろうと思います。
▼ 「ザ・パスポート」 九九号によると、日本赤軍のメン
バーは約一名を除いて、皆、解散を支持しているらしい。
怒って反対しているのは浴田さんだけか(笑)。まあ、それ
ぞれの思い入れがあるということでしょう。
 前にも書いたように、私は、彼らが同じメンバーのままで
合法・公然の活動を始めるのは、無理があるだろうと思って
います。一般市民からは今の「アレフ」以上にこわがられる
こと、必定でしょう。五体にしみこんだ「ゲリラ」としての
彼らの発想、感覚は、そう簡単に抜けるものではありませ
ん。「リッダ闘争」を正当視する感覚があるうちは、日本で
の合法活動は無理だろうと思いますよ。
▼ 将司の句集『友へ』の刊行おめでとうございます。私は
総量規制のため読めないのが少し残念です。「少し」とした
のは、実は、彼のこれまでの句をそれほど買っていないから
です。私が知っている素顔の将司は、どちらかというと三枚
目のお笑い系の人間で、私が好きなのは、そういう素顔の将
司です。これまで公表されている句には、残念ながら、そう
いう彼の素顔がほとんど出ていないと思う。「キタコブシ」
九一号には浴田さんの句も載っていますが、これは少しも気
取りのない、彼女の人間性そのものを絵にしたようないい句
だと思いました。彼も、あまり気取らずに、すなおに自分の
内面を出していったらいいんじゃないかな。いまさら無理か
(笑)。
            (ごましお通信より抜粋編集)


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