益永利明さんの獄中雑記

支援連ニュース No.241


 ▼言うまいと思うけれど、残暑がきついですねえ。文
明の転換を本気で考えないと、今世紀中に人類は亡びる
のではないだろうか。
 ▼東拘の新舎では、昨年に続いて今年も、夏の間は中
庭の草刈りを控えて緑を増やし、日中は自殺防止房の食
器口を開放する猛暑対策がとられています。そのおかげ
でずいぶんしのぎやすくはなっているのですが、今夏は
この対策の効果を上回る連日の猛暑で、日ごろタフを自
認する(?)私もダウン寸前というところ。暑さのせいか
は判りませんが、中庭に住む五歳の三毛猫が死にました。
 ▼浴田さんの判決、無期求刑をはね返すことができて
本当によかった。確定的殺意が否定されるなど、内容的
にも評価できる点が多く、浴田さんと弁護団の努力が実
りました。判決公判でのまゆみさんの武勇伝の真相は不
明だけれど、山室裁判長は狼再審を担当する裁判長でも
あるのだから、「おまえ、それで恥ずかしくないのか」は
言い過ぎだな。むしろ、「狼の再審請求についても公正な
判断を期待しています!」とでも叫んでほしかった(笑)。
 ▼国会では、死刑廃止法案の提出がいよいよ具体化し
そうですね。03年1月までに死刑廃止に必要な段階的措
置をとるよう欧州審議会から求められていることもあり
機は熟しているのかもしれません。死刑に替える終身刑
の導入については、支援連ニュース誌上をはじめさまざ
まなメディアで議論が続いていますが、私は、どんな形
であれ死刑の執行を止めるのが先決で、その近道が終身
刑導入であるなら、それもよしという考えです。
 ▼8月までに母(スミコ)とは五回面会し、毎月一回
の手紙のやりとりも続いています。その中で議論してい
るテーマは“非武装平和主義”の是非なんですが、いま
のところ議論は平行線に近いかな。彼女はもちろん非武
装を是とする立場です。彼女は、東ア〜の(元)メンバー
の中で武器による平和を肯定するのは私ひとりだと思っ
ているようなのですが、そうだろうか? 武力革命路線
を捨てた私でさえ、独立国家における自衛のための武装
の必要性を否定しないのだから、ましてや、いまも武闘
派の尻尾を残している他のメンバーにおいておや、と思
うのですが、いかが?
 ▼私の「領置訴訟」は8月29日に結審し、年内に判決
が言い渡される見込みです。この訴訟を通じて、領置物
の保有に関する在監者の権利を確かなものにしていきた
い。ご注目を!         02・9・3 記


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