益永利明さんの獄中雑記

支援連ニュース No.259


 ▼ パンフ類には全部目を通しました。支援連ニュースによると、11月21日の本人尋問期日に獄外の原告団と支援の仲間ががんばってくれた様子が伝わってきます。こんなにたくさんの人たちの熱意に支えられてきたのですから、第二次Tシャツ訴訟もぜひ勝ちたいものです。
 ▼ キタコブシに、将司が衣類のつくろい(針仕事)をする話がのっており、いずこも同じだなあと笑ってしまいました。私が着ている衣類で最も古いのは73年ころに買ったセーターです。今年でちょうど30年目。袖口もひじもすり切れ、カツオブシムシに食われた穴まで明いているけれど、着慣れたものは捨てがたく、つくろいながら着つづけています。トレパン(スウェットパンツ)などはひざや尻に大穴が明きますが、これは、廃棄の手続をした別の古いトレパンから当て布を取って補修します。
 しかし、最近、千葉の母が、昨年亡くなった父の形見である衣類をたくさん差入れしてくれましてね、私は急に“衣裳持ち”になってしまいました。色合いや柄が少々爺さん臭いのだけれど(笑)、久しぶりに新しい服を身につけて、新鮮な気分を味わっています。長い長い獄中生活で、しかも人に会うことの少ない日々を送っていると、身なりにほとんど気をつかわなくなってしまうのだけれど、こうしてたまには新しい服でおしゃれ(?)をしてみることも必要だなと思いました。            (03・12・17 記)

 ▼ 減免訴訟が昨年末に結審した模様なので、そろそろ判決日の通知(呼出状)が届くのだろうと思っていたら、1月20日、東京地裁民事二部からいきなり「請求棄却」の判決が届きました。裁判所の判断を示した部分は被告(東京矯正管区長)の主張の丸写しで、中立的な立場から独自の考察を加えたところは皆無です。いやあ、昔の東京地裁の判決は皆こうだったなあと懐かしささえ感じましたよ(笑)。特に、民事二部は法務省の別働隊みたいな裁判官が配置される傾向があり、露骨に行政寄りの姿勢をとるところなのです。減免訴訟は、同部に係属した時から敗ける運命にあったのかもしれません。この訴訟は在監者の情報公開請求権を実質的なものとするために極めて重要なものなので、めんどうですが控訴をし、高裁の判断に望みを託すことにしました。さらなる注目とご支援をお願いします。           (04・2・4 記)

       (ごましお通信・75号より編集抜粋)


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