大道寺将司くんの今日このごろ
支援運ニュース No.183
「戸外が全く見えないところに転房」
★前回、ガイドラインなるものに連動して米軍の艦船が
各地に入港しているのに民族派はどうしたのだ、と書き
ました。しかし、考えてみれば、民族派を自称する人た
ちが米軍基地や米軍の演習に対して抗議行動を起こした
などというのは寡聞にして知りませんから、米軍艦船の
示威的入港に何もしなくても不思議はないですね。でも、
それでは、民族派とは一体なんなのだろうか？
それはともかく、ガイドラインに対して、国論を二分
するような論争など起きないし、国会や米大使館周辺を
埋め尽すようなデモのニュースもない。あるのは、米軍
の航空母艦などの見物に何万人もの市民が集まったとい
うものばかり。みなさん、どうしてしまったのでしょう
か？ 日本の思想状況の危機を示しているのではないか。
★“危機”と言えば、八月一日に四人が処刑されたばか
りですが、年内にまた死刑執行が予想されます。この間、
毎年二回の執行が続いています。ですから、また、一二
月かもしれません。そして、法務省は、高齢者、精神を
病んでいた人、最新請求を準備していた人、さらに、恩
赦を請求中だった人まで処刑しました。こういった人た
ちは、従来、処刑対象から除外されていました。にもか
かわらず、次々と、こういった人たちまで処刑されたの
ですから、今後は、最新請求中の一間でが処刑されるか
もしれません。
しかし、刑訴法の規定と精神に従うならばそんなこと
は許されないのだから、一二月の執行阻止に向けて、ど
んなことでもやれることをやっていきましょう。
★実は、今、落ち着かないなかでペンを執っています。
一〇月二八日、朝、転房を告げられ、移ってきたからで
す。半年毎の定期の転房ではありません。全く別の棟、
新たに建てられた舎房棟です。
なかが新しいのと、従来の房よりも若干広くなったこ
とだけが取柄で、戸外は全く見えないし、ラジオのスイ
ッチはこれまでのように自分でつけたり消したりできず、
看守に操作してもらわなくてはなりません。また、棚が
少ないし、流しは小さな洗面台で、洗濯などには不便だ
し、実に使い勝手の悪い房です。現場を知らない官僚が
創ったからでしょう。そして、法務省は、新しい監房を
作る毎に、管理を強化したものにします。今度の房も、
天井にしっかりテレヴイ・カメラが取り付けられていま
す。しかも、ライトと一体のものだから、より高性能な
ものかもしれません。窓もパンチ・メタルでしっかり固
定されています。まあ、へこたれずにやります。
'97・10・28 大道寺拝
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