大道寺将司くんの今日このごろ

支援運ニュース No.187


★米軍によるイラク爆撃は、当面回避されました。今回
米国は、あれよあれよという間にイラク爆撃の準備を推
し進めました。これは、イラクが大量破壊兵器について
の国連査察団から米国人を追放したことが直接の端緒で
あると言われていますが、クリントンのスキャンダルが
問題になった時期とも軌を一にしています。自らのスキ
ャンダルを揉み消すためにイラク民衆を殺傷しようとし
たのであれば、実に許し難い話です。
 救われた思いがしたのは、米国内での反対運動の存在
です。大衆討論の場で、若者たちがクリントン政権の高
官を批判したとも報じられました。そこでは、イラク以
外にもイスラエルが核兵器を所有しているし、トルコも
クルド人を大量虐殺しているのに、なぜイラクだけが攻
撃さけなくてはならないのか、とクリントン政権の欺瞞
的なダブル・スタンダードが追求されたようです。確か
にそうです。
 でも、そもそも米国自体が、人類のみならず、地球上
の全生物を絶滅させられるだけの核兵器や化学兵器など
の大量破壊兵器を所有しているのです。それなのにどう
して他を非難できるのか、その根拠こそが何よりも先ず
問われるべきでしょう。自分たちは所有できるが、他は
ダメだなどという論理が通用するでしょうか。そして、
米国こそが核兵器を最初に、実際に使ったのであり、ま
た、ベトナム、グレダナ、パナマなど他国を軍事侵略し
続けているのですから。
 更に言えば、最高権力者が自らの性欲を律することさ
えできず、二枚舌を使い続けている。フセインと五十歩
百歩です。
 それにしても、こんなクリントン政権にずるずるべっ
たりと付き従ってイラク攻撃を支持し、沖縄の米軍基地
の撤去を要求することもできない日本政府は、まったく
どうしようもありません。
★丸岡君が『ザ・パスポート』に、自民党は社民党さえ
取り込んでいるのに左翼はどうして足の引っ張り合いを
やるのかという趣旨のことを書いていました。結局それ
は、目標が近いか遠いかの違いによるのではないかな。
左翼の掲げる目標、あるいは目指す理念の社会に大きな
違いはないはずですが、それが手の届く現実的なもので
はないだけに、実現までの方法論などをめぐってぶつか
り合いになってしまうのじゃないでしょうか。目標が低
く、卑近な所にあるのなら、先ずそれを手に入れようと
するから喧嘩をする必要もない。
             '98・2・25 大道寺将司

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