大道寺将司くんの今日このごろ

支援運ニュース No.189


★第一次統一公判の記録を読むと、ぼくらが検事に喧嘩
腰で応じていた、とゆきちゃんが触れています。
 当時、公判のたびに裁判官や検事とやり合っていまし
たから、検事の尋問にはぶっきらぼうにしか応じられな
かったのです。判決の中で、“全く反省しておらず慄然
とさせられる”と断じられたり、“ふてぶてしい”など
と報じられたのは、そうしたぼくらの対決姿勢の所為で
もあったのでしょう。
 “冷酷な爆弾魔”像が喧伝されたことを悔いているわ
けではありませんが、そういう報道に接した人たちの中
に固着した虚像は、容易なことでは消えないだろうとは
思います。その当時もぼくらを支援してくれる仲間たち
がいましたが、彼らの多くは、獄中のぼくらと文通や面
会で直接交流し、傍聴をして公判内容と実態を知り、そ
して、ぼくら自身や松下さんの著作を通して、新聞など
の報道に影響されることのなかった人たちです。
 『死刑確定中』に対して、全国紙や週刊誌から、ミニ
・コミ、個人通信まで、多くの批評や感想が寄せられま
したが、ぼくらの闘いをはじめて知ったとか、再認識し
たという内容のものが少なくありません。評者が若くて
ぼくらのことを知らなかったという人は別にして、ぼく
らと同年代の評者は、マス・メディアによって植えつけ
られた虚像から離れてぼくらを再評価できるまで、二〇
余念もかかったということなのでしょう。浴田公判――
第二次統一公判では、第一次統一公判での轍を踏まない
ようにやらなくてはなりません。
 これは、ゆきちゃんの判決や最新請求への情状を考慮
して、行儀をよくしようなどということではありません。
喧嘩腰で派手にやり合うよりも、事実を明らかにしてい
くことが、虚像の捏造を許さないことだと思うからです。
そして、これこそが、つながるべき人たち、若い人たち
との出会い、共闘に向かっていくと思うからです。
★総量規制の件で、繰り返し“警告”を受けたので(減
量せよと)、全領置品を調べました。死刑囚が領置品を
整理すれば、処刑が迫ったと察して身辺整理を始めたと
解され、そしてそれがまた、“殺し頃”を早めるかもし
れないので、今回はいい機会だったのです。三日間かか
りましたが、後半の二日間は立会の領置係職員と大口論
になりました。窓口宅下の手続きをとったものが、そっ
くりそのまま残されていたからです。減らせといいなが
らこんなことをやっているのですから呆れてしまいます。
★花見は面会の途中で少しだけ。欲求不満です。
             '98・4・22 大道寺将司

MASASI  HOME
inserted by FC2 system