大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.197


★ゆきちゃんとゆきQからの報告にあるように、利明君
と私の証言は非公開で実施されることが決まりました。
残念ながら「SAIKAI」作戦は敗北し、仲間たちと
法廷で再会することはできなくなったわけですが、多く
の方々に署名していただきました。この間、心を寄せて
下さったみなさんに感謝しています。
 裁判所の非公開決定の理由も、検察官の意見書もひど
いものですが、一点だけ記しておきます。
 検察官は、公開法廷で証人尋問を実施したら、「これ
まで東京拘置所が取ってきた両名の心情を安定させるた
めの努力を水泡に帰させる」と述べているのですが、よ
くもまあヌケヌケとこんな戯言を吐けるものです。
 その“努力”とは、私たちを天井にTVカメラが設置
された自殺房に閉じ込め、二四時間一挙手一投足を監視
することであり(この上更に、覗察窓越しに頻繁に監視
します)、誰かが処刑されると、まるで飼い葉桶を覗き
込むように残飯量を調べることであり、母からの手紙五
枚のうち、二枚を抜き取り、一枚を真黒に塗りつぶすこ
とです。こんなことが心情の安定のための努力だという
のですから何をか言わんやです。
 ともあれ、非公開で悔しいけれど、気持を切らずに証
言します。広い部屋で複数人を相手に話す機会はこの十
数年で数回しかなく、また、一日に声を出すのはわずか
でしかないために声帯も弱っており、果して長時間の尋
問に耐えられるかとの懸念もありますが、ゆきちゃんと
の二十数年ぶりの再会は楽しみです。
 そうそう、東京地検の検察官が取り調べに来ました。
あんな意見書を出しておいてよく恥かしげもなく。しか
も、一二月二一日と一月一二日の二度も。勿論、二度と
も拒否しました。
★安田弁護士の被逮捕は、死刑廃止運動の最前線で闘っ
てきた彼に対する権力側の意趣返しでしょう。また、彼
を悪徳弁護士に仕立てることで、死刑廃止運動の意気沮
喪を狙った弾圧でもあります。そうである以上、死刑廃
止運動の総体をもって反撃していかなくてはなりません。
そして、その反撃の闘いを梃子に死刑廃止運動を前進さ
せましょう。
★二月一〇日から証言が始まり、利明君と私の証言が終
われば、第二次再審に動きがあるかもしれません。安田
さんへの弾圧に明らかなように、死刑をめぐる攻防はよ
り苛烈になると予想されます。気持を引き締めていきま
しょう。本年もまたよろしくお願いします。
               '98・1・12 大道寺拝


MASASI  HOME
inserted by FC2 system