大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.204


★七月七日、浴田公判―第二次統一公判における、東
拘内密室下での私の証言をすべて終えました。
 それまでの六回は午前、午後で五時間くらいになりま
したが、当日は一時間ほどでした。ですから時間的には
楽だったのですが、居房に戻るとドッと疲れがでました。
検察側の再主尋問に備えて半徹夜で記録類を読んだこと
によるのでしょうが(準備はもっと前からやつていたの
ですが、やまを当てようとしたのです)、とにもかくに
もやり終えてホッとしたということでしょうか。このよ
うに書くと、“なんだ再会が嬉しくないのか”とゆきち
ゃんにひがまれそうですが(?)、そんなことではなく、
責任回数は投げたと言うべきでしょうか。
 検察側の再主尋問は、私の証言の信用性を失墜させよ
うとするものでしたが、迫力に乏しく、せいぜい“難癖
をつける”という程度に終わりました。彼らの目論見は
成功しなかったと断言しておきます。
 証言を終えるのあたり私が最も懸念したのは、ゆきち
ゃんの“気のきいた最後の一言”でした。また彼女が泣
き出し、涙の愁嘆場になってしまわないか、と。でも、
彼女は弁護人の説得に応じ、情緒的な尋問をすべて取り
やめてくれました。という次第で、笑顔での別れとなり
ました。彼女の頑張り(?)に感謝しています。
 なお、五月二四日の証言の際、彼女がシックなシャツ
を着ていたことを記憶しているのですが、ルイさん手作
りの、形見のものだったとか。さもありなんという色と
柄でした。ルイさんにも見守られていたわけですね。
★党利党略のみで戦争法を成立させ、君が代、日の丸を
国歌、国旗に法制化しようとする国会の状況を、肝を煎
り、腹煮えくり返る思いで見てきました。
 昨今のでたらめ極まる状況になにもなしえない捕われ
の身でいるというのはそぞろ無力感に駆られます。そん
な折り、内ゲバ報道に接するとその感を一層強くします。
ひんなことをやっている場合じゃないだろう、と。そし
て、どうしてそれだけのエネルギーを権力に向けないの
だろうか、と。
 当事者同士は、近親憎悪を募らせてしまったのだろう
し、殺らなければ殺られるという思いで他のことは視野
に入らないのかもしれませんが、勇気をもつて内ゲバの
連鎖を断ち切ってほしいものです。
 私自身は彼らに何かを期待しているわけではありませ
んが、反権力に連らなる者の一人として、残念であると
いうことを言わないわけにはいきません。
              '99・7・26 大道寺将司


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