支援連ニュース No.209
★現時点で具体的なことは把握できていませんが、また
死刑執行があったようです。自費購読している朝日新聞 の17日夕刊と18日朝刊に墨塗り記事がありましたし、こ こ新北舎と隣の旧舎から18日の午前と午後、死刑執行に 抗議する声が上げられましたから。もしかしたら東拘に 収監されていた誰かが執行されたのかもしれませんが、 名前や人数などは一切判りません。 前回の執行からわずか3ヶ月。オウム真理教関係者へ の死刑求刑、判決が続出しているので、2000年までに確定 囚の数を減らそうというのか、あるいは検察が死刑を求 めて上告した2件について、最高裁が上告を棄却し、無 期刑を支持したことに対する“意趣返し”としてか。ど ちらにしても世界的な死刑廃止の潮流と時代に逆行する 暴挙として弾劾しなくてはなりません。 挫けずに死刑廃止の実現をめざしていきましょう。 ★『東チモール』(青山森人著・社会評論社)を読み、 独立運動の指導者シャナナ・グスマンが'99年新年メッ セージで次のようなことを言っていたことを知りました。 「第三世界では解放闘争の“英雄”が独立の“英雄”と なることで共通している。多くの場合、これは大きな間 違いである。そして東チモールが教訓を学ぶべきは、こ の間違いだ。」と。 また、FALINTIL(東チモール民族解放軍)参 謀長官のタウル=マタン=ルアクは、戦争が終ったらな にをしたいかと本書の著者に問われ、戦争で傷ついた人 のために施設を作り、そこで働くか、東チモールの風景 を紹介する観光事業を興したいと答えています。このイ ンタビュー当時、マタン=ルアクは解放軍のNo.2の地位 にあったのですが、その人が首相や大臣になることを考 えるのではなく、先に記したようなことを語っているこ とは注目に値します。 自分たちが新たな支配者、権力者に成り上がるために 解放闘争を推し進めるのではないというシャナナやマタ ン=ルアクの思想は、日本を含む世界各地で闘う者たち にも共通すべきものであり、そしてそれは、希望の根拠 になるように思います。 東チモール人民の闘いとった解放を、日米欧諸国に掠 奪させないよう連帯、支援連動を推し進めていこう。 ★ゆきちゃんたちが出国した時点で再び会うことはない と思いましたので、今年、彼女と再会できて感無量でし た。生き続けた甲斐がありました。これまで力を貸して 下さった弁護人、友人諸氏にあらためて感謝します。更 に強い気持で2000年に向かいたいと心しています。 '99・12・21 大道寺将司 |
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