大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.213


★丸岡君の下獄は残念ですね。四人がレバノンから送還
されたので押し出されてしまったのでしょうか。
 まだ彼が元気だった頃、収容されている舎棟が隣合っ
ていたため、何度か彼を見かけました。すれ違ったこと
もありました。しかし、当時はそれほど親しい関係では
なく、彼の方ではぼくのことがまったくわからないよう
だったので、そのままやり過しました。声を掛けておけ
ばよかったと悔まれます。
 下獄後の彼の健康が心配です。なんとか元気で生き抜
いてほしいものです。篤い交諠を感謝します。
★ゆきちゃんに『転覆の政治学』(アントニオ・ネグリ
著:小倉利丸訳:現代企画室)を読んだかと問われまし
たが、一読して消化できず、再読しました。蒲団に入っ
て読んだから二度も読むことになったのではなく(?)、
ネグリの概念である「社会化された労働者」や「構成的
権力」などの理解に骨折ったこと。また、マルクスはも
とより、スピノザ、マキャヴェリ、ドゥルーズなどの言
説、評価を下敷にしているので難渋だったからです。
 ともあれ、本書は、二〇世紀の資本主義の転換と左翼
がそれにどう対応したかを、自らのアウトノミアなどへ
の参加をもとに総括したもの。そして、変革主体として
の「社会化された労働者」とエコロジーや移民運動など
の「新しい社会運動」と呼ばれている運動の意義を検討
しつつ資本主義批判を深めようというものです。
 経済のグローバル化・世界規模の競争激化・リストラ、
アウトソーシングなどの合理化、企業の海外侵出=国内
経済の空洞化による労働者の分断、階層化が推し進めら
れる状況で、ぼくたちは如何に闘い、如何に変革の主体
を見出し、また自分が主体形成するのかが問われていま
す。既成の左翼政党や組織とは異なる新しい解放運動の
主体としてのアウトノミアを出自とするネグリの思想は、
それ故に日本の状況にも実践的な示唆を与えてくれます。
★現金差し入れですが、3・31に筒井さんから“郵券及
び自弁購入用”、4・4にA子さんから“花見の弁当代
”、4・14に江口さんから“裁判費用”として、それぞ
れ短い手紙とともに落手しました。ありがとう。
 なお、横浜の正美君が東拘在監の六人の死刑囚に送金
したのに全員不許可だったとか。当局は、いわゆる支援
者からのカンパは認めない方針なのかな。
★シャコは大変でしたね。ぼくは冬の間は元気でしたが、
三月中旬に風邪をひき、以後一ヶ月も不調でした。官衣
暮らしの仲間たちの健康を祈念します。
             2000・4・30 大道寺将司


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