支援連ニュース No.217
★一九七五年五月一九日に逮捕されて以来二五年余にな
ります。その時私は二六歳でしたから、シャバで暮らし た時間と、獄中で過ごした時間がほぼ同じとなりました。 また、死刑が確定したのは一九八七年三月二四日でした から、既に一三年余がたちました。 私がこれまで執行を阻止し、闘い続けることができた のは、友人たちに支援していただいたおかげです。心か ら感謝します。 私は、死刑が確定して以降、死刑廃止、執行阻止を主 に訴えてきましたが、それは生への執着のためではあり ません。死刑囚である以上、死刑制度と闘うことがなに よりも問われていると考えたからです。私と利明君が生 き延びた一三年の間に、私たちよりも後に確定したのに 既に執行されてしまった人たちがいます。実に残念であ り、辛いことです。でも、個々の死刑囚が執行を阻止す べく闘わないことには死刑廃止を現実のものとすること はできないでしょう。つまり、死刑廃止は、個々の死刑 囚の死刑廃止に向けた闘いの積み重ねの上にはじめて展 望できるでしょうから、勿論、獄外の巾広い運動が不可 欠ですし、ドラスチィックな要因も必要でしょうけど、 私は、死刑廃止に向けて闘い続けます。 今後ともご支援をよろしくお願します。 ★炎天下で働いている人たち、独房よりも狭いドヤ暮ら しの人たちのことを思い、獄中だけが暑いかのような泣 き事を並べるのはやめようと自制してきました。でも、 いつも元気で弱音を吐くことなどないゆきちゃんが、今 年の暑さはたまらんと言っています。私だけがまいって いるのではないと知り、安心(?)しました。私は北方 系人間なのでもともと暑さには強くないのですが、天井 のTVカメラの作動音や夜勤看守の靴音のやかましさで 眠りがブツ切りにされて浅くなり、疲れがたまってしま うようです。でももう九月ですから、そろそろ朝晩涼し くなってくれるのではなかろうかと期待しているのです が。 ところで、ゆきちゃんとシャコの対面はもうすぐです ね。松下竜一さんが、彼の全集の一巻である『松下竜一 その仕事22・狼煙を見よ』(河出書房新社刊)に、「劇 的な再会」と題したエッセイを載せています。ゆきちゃ んと私との二〇数年ぶりでの再会のことですが、シャコ とゆきちゃんの初対面も“劇的”なものとなるよう、そ して、大いに裁判上の得点を稼ぐことができるよう念じ ています。 2000・9・3 大道寺将司 |