大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.233


★9・11以降明白になったことがあります。先ず、米国
の一極突出ぶりの凄まじさです。“神の如き”傲りと言
うべきでしょう。何人も米国に逆らうことは許されず、
一睨みでその膝下に屈す国の続出です。米国の小判鮫た
る日本はひたすらブッシュの歓心を買い、その勤務評定
で高成績をおさめるべく憲法さえ踏みにじりました。
 次に、以前から言われてきたことですが、米国のご都
合主義と二重基準のひどさです。米国はアフガンへの報
復爆撃への反対運動が全世界的に拡がるや、報復ではな
く、自由と民主主義を守るための自衛の戦争と言い出し、
前大統領クリントンの娘やブッシュの妻まで駆り出し、
タリバンによる女性差別、人権侵害を批判して空爆を正
当化しました。米国は、過去、グァテマラ、ベトナム、
チリ、ニカラグア、パナマなどで独裁政権を擁護し、民
主的な政府や解放運動を潰し、八百万とも一千万とも言
われる人々を殺してきた。その上、パレスチナでは一貫
してイスラエルの暴虐を支持してきた。自由と民主主義
のためなどと見得を切るのであれば、これまでの自らの
行いについて全世界に自己批判し、パレスチナに対する
差別を即刻あらためるべきです。
 それから、イスラム教、イスラム世界への偏見です。
報復爆撃は十字軍なるブッシュの失言は本音であり、日
本でもイスラムは特異な対象です。ビンラディンに触れ
た朝日の「天声人語」で、彼やイスラム過激派は千数百
年の時空を超えて発想しており、日本人とは異なるとい
う趣旨の一節がありました。しかし、京都で“先の戦争”
という場合、太平洋戦争ではなく、清・露との戦争でさ
えなく、応仁の乱のことだそうですから、イスラム教徒
だけが特殊、異質なのではありません。
 中世の部族軍程度の装備と軍事知識しかないタリバン
やアルカイダを、何百キロも離れた洋上や超高空からミ
サイルや無差別殺傷用の大型爆弾の投下で殲滅すること
は、米軍にとって朝飯前のことであったに違いありませ
ん。しかるに、それで鼻を高くしたブッシュは、“来年
は戦争の年だ”などとイラクやスーダンなどを念頭に置
いたふざけた発言を行っています。なんとしてもこの思
い上った鼻柱をへし折ってやらなくてはなりません。
 日本でも多くの人たちが爆撃反対の声を上げ、行動し
ました。たとえば静岡で中村医師の講演会に四百人も
集ったようですが、なんとかしたいと考える人がそれだ
けいるのです。世界の民衆と連帯し、米国とそれに随伴
する日本などによる新たな侵略戦争と闘っていきましょ
う。
             2001・12・25 大道寺将司

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