大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.237


★新聞記事では匿名故に分からなかったのですが、「黒」
No.8で、桧森孝雄さんの「水平線の向こうに」を読み、
焼身自殺をしたのは彼だと気付きました。自殺をほのめ
かす文言はありませんが、紛うかたなくそれは遺書であ
り、決意表明でした。焼身自殺は敵を倒す闘いではあり
ません。しかし、それは多くの者を揺さぶらずにはおか
ぬものがあります。パレスチナ民衆の闘いと結びつこう
として逝った彼の遺志を心から受け止めます。
★パレスチナ暫定自治区へのイスラエル軍の侵攻、住民
の無差別殺戮とその隠蔽、居直りに歯噛みしています。
 イスラエルを批判すべきメディアは、しかし、自爆テ
ロ批判を繰り返しています。NHKならいざ知らず、朝
日新聞も同様です。先日も松本仁一編集委員が、パレス
チナ過激派は中東和平が成立すると自分たちの存在意義
を失うので、女性や子どもを標的としたテロでイスラエ
ル側の怒りを巻き起こし、和平プロセスを破壊したと断
じました。そして、現在の戦争状況を作ったのはパレス
チナ過激派であり、この状況を過激派は笑っている、と。
 パレスチナ過激派が中東和平に反対するのは、それが
あまりにもイスラエル寄りに偏したものだからでしょう。
 独立を前提にしたはずのパレスチナ暫定自治区は、自
治とは名ばかりで、主要道路も、入植地周辺もイスラエ
ル軍が何重にも検問所を設け、パレスチナ人は自由に往
来することができないと言われます。そして、難民キャ
ンプの土地は狭く、超過密状態を強いられているとも。
つまり、パレスチナの民衆は檻のない監獄に閉じ込めら
れているのであり、これがパレスチナ民衆に科せられた
和平プロセスの現実なのです。
 こうした抑圧された生活を強いられるパレスチナの若
者たちが将来に希望を見出すことができず、イスラエル
の暴虐に対して捨身の抵抗を試みるのになんの不思議が
あるでしょうか。諸悪の根源は、イスラエルによる、人
種差別的な植民地支配です。イスラエル弾劾の声と行動
を、あらゆる地から高めていきましょう。
★今、パレスチナ民衆との連帯行動や支援活動を中心的
に行なっているのは、旧日本赤軍とは無縁の、その存在
すら知らない若い世代です。ですから、現在のパレスチ
ナの状況などは彼らの報告を待つとしても、旧日本赤軍
の諸氏も、パレスチナ解放闘争と連帯、共闘していた時
期があったのですから、それ故にこそ語れることがある
のではないでしょうか。積極的に声を出してほしいので
す。だから「ハラワタがにえくり返る」というゆきちゃ
んの率直な思いに共感しました。
             2002・4・29 大道寺将司

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