大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.247


★米英軍によるイラク攻撃から一〇日が経過しました。
 マス・メディアは、米英軍のイラク攻撃を「イラク戦
争」と呼称していますが、それはこの戦争の本質を覆い
隠してしまいます。批判する側は無論のこと、米英側に
立つとしても、この戦争は「イラク侵略戦争」と呼称さ
れるべきです。なぜなら、この戦争に道理などなく、イ
ラク侵略以外の何ものでもないからです。
 ブッシュはイラク攻撃を正当化するための理由をいく
つも挙げましたが、それらはどれも根拠がないか、嘘を
塗り固めたものであるることが明らかになっています。
 イラクから所謂大量破壊兵器は発見されておらず、国
連の「査察」委の元メンバーは、イラクはそれらをほぼ
廃棄したと証言しています。そして、フセイン政権とア
ルカイダを結びつける根拠はなく、アルカイダは原理主
義で、フセイン政権は世俗主義ですから、両者の関係は
むしろ敵対的でさえあるのです。従って、再び九・一一
を起こさせぬためにフセイン政権を打倒する必要がある
というのはブッシュの妄想の産物でしかありません。
 このように、イラク攻撃は、アメリカの自衛とはなん
の関係もない侵略であり、また、イラクが他国に侵攻し
ているわけでもないのだから、米英軍がイラクを攻撃す
ることに一片の正当性もありません。
 そもそも史上最強の軍事帝国であり、核爆弾やそれに
比肩する超大型爆弾、また、静物化学兵器などありとあ
らゆる大量破壊兵器を有しているアメリカに、それらを
所持していることをもって他国を蹂躙するどんな道理が
あるというのでしょうか。
 日本政府は、米国を支持し、イラク侵略戦争を肯定し
ました。この戦争は国連決議を経ておらず、言わば米英
が勝手に始めたものである以上、日本政府は国連中心主
義を否定し、米国盲従の途についたとしか言いようがあ
りません。そして、北朝鮮への対応のために国連よりも
米国を選択したのであれば、日本政府は、北朝鮮に対す
る軍事的侵攻、戦争をも想定していると見るべきでしょ
う。
 私たちは、政府が米国を支持した以上、傍観するだけ
ではイラク民衆の加害者となり、また、北朝鮮民衆の加
害者にもなるかもしれません。それ故、日本での反戦運
動は、イラクのみならず、北朝鮮をも視野に入れ、侵略
を許さぬものとして取り組まなくてはならないでしょう。
 米英軍は「誤」爆と称してイラク民衆を殺傷し続けて
います。この汚ない戦争を速やかに止めさせるよう抗議
行動を強めていきましょう。
              '03・3・31 大道寺将司

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