大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.255


★ゆきこ公判控訴審が開始されます。弁護人の控訴趣意
書及び答弁書は、検察官の趣意書を圧倒し、その論理の
粗雑さを逐条的に批判し抜いていますから緒戦は圧勝で
す。しかし、検察官はなんとしても彼女を無期にせんと
して厖大な追加文書を提出したようです。緒戦の勝利を
最後まで維持し、確定すべく、油断せずに臨んでほしい
と念じます。応援しています。
★11月21日の第2次Tシャツ訴訟の獄中本人尋問に
際し、獄外共同原告のみならず各地から東京拘置所門前
に集っていただき、また、多くの方々に心を寄せていた
だき、ありがとうございました。
 第2次訴訟の最大の争点は東京拘置所当局による書証
の不交付の問題です。これまでに明らかになっているこ
とは、投稿の訟務係(かつての役職名は課長補佐。現在
は統括と呼称される幹部)が、裁判所から送られてきた
書証を、獄中原告に交付するか、交付しないかを一次的
に判断していること。そして、それがそのまま裁決され
てきたこと。その上、交付、不交付を実質的に決めてい
る訟務係が被告側代理人の一人として公判に臨んできた
という事実です。
 つまり、文字通り被告自身が、裁判所から送られてき
た書証を許可、不許可に選別してきたのであり、その判
断の恣意性、不合理性が訴訟妨害であるということです。
不交付とされたものの中には、公判で証人として採用さ
れた共同原告の陳述書があり、獄中原告が未決時代に獄
外原告に書き送って浄書してもらった文書があり、更に、
「立法資料被監者の処遇」のような重要な証拠が含まれ
ているのですから。
 被告側が不交付を正当化してきたのは、獄中原告が死
刑囚で、過激派で、規律違反を繰り返す悪い奴であるこ
と、そして、共同原告も対監獄闘争を推し進める過激派
シンパであることでした。しかし、そうした主張は説得
力を欠き旗色が悪くなったことを自覚したらしく、今は
獄外共同原告が死刑囚の外部交通制限を阻害すべく、当
該書証を勝手に送りつけたと印象づけようとしています。
 裁判所が勇断を下せるかどうかは別にして、内実にお
いて私たち原告が勝っていることは間違いありません。
★まだ三分の一しか読んでいないのですが、『空の瞳』
(蜷川泰司著:現代企画室)を勧めます。南の島の軍事
基地前で焼身自殺したカナモトや20年も拘禁されてい
る死刑囚の1021番が描かれる刺激的な内容です。た
だ二段組八百五〇頁余の大著ですし、象徴主義と言うべ
きか、暗示的で幻想的なかなりの手強さではあります。
             ’03・12・1  大道寺将司

MASASI  HOME
inserted by FC2 system