大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.257


★武装した自衛隊員が大挙イラクへ出兵せんとしていま
す。
 自衛隊が侵略と占領に加担するために現在も戦争が行
なわれている地域に出兵するという時代を画する事態な
のに、国会での論議は消化試合の様相を呈しているし、
マスコミの多くは危機意識に乏しく、政府との対決を日
和り、出兵を容認しています。まったくもってひどい状
況だと言わざるを得ません。
 そもそも、米・英によるイラク侵略、そして占領は、
大義と正当性を決定的に欠いていました。それは、先般、
米国の大量破壊兵器の調査責任者が、その存在を公式に
否定したことで明らかです。
 しかし、にもかかわらず、小泉政権は、なおも大量破
壊兵器がないとは言えないと強弁し、米・英によるイラ
ク侵略と占領を支持し、自衛隊派兵を正当化せんとして
います。結局、大義などはどうでもよく、米国政府に付
き随い、米国政府の“要請”には唯々諾々として従うと
いうことなのでしょう。
 それにしても、先の総選挙で与党が勝利したことによ
り自衛隊派兵は事実上決ったとは言え、派兵とは殺し、
殺されることになるのを意味するのに、政府、与党の緊
張感のなさは尋常ではありません。
 小泉や石破、そして安倍も神崎も、自衛隊員の一人や
二人、また、イラク人の一人や二人、死んでもなんとい
うことはないと考えているからなのでしょう。そう考え
ると、小泉が元日に靖国神社を参拝した意味も腑に落ち
ます。自衛隊員に戦死者が出ることを想定し、その戦死
者を靖国神社に“祀る”ことを期待したからだ、と。
 出兵本体のある地元紙である北海道新聞によると、“
自分が死んでも誰も恨むな”と家族に伝えた(家族は泣
き崩れた)自衛隊員がいたとか。出兵への疑問と批判が
込められた“恨むな”の言葉は切ないものがありますが、
でもひのような消極的なことではなく、出兵を拒否でも、
辞退でもできなかったのか。また、家族も泣き崩れてい
ないで、夫(親でも、子どもでも)である自衛隊員に出
兵しないよう説得できなかったのか。
 自衛隊員たちは、イラクの復興支援という人道的援助
のために出掛けると自分たちを納得させているようです
が、復興支援とは、米・英による侵略と占領に荷担する
こと以外の何物でもありません。そんな荷担は拒否すべ
きだし、またそうすることで、自衛隊員の死をも政治的
に利用せんと企んでいる小泉や石破たちに痛棒をくらわ
せてやることができるでしょう。
              ’04・2・2 大道寺将司

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