★世論調査の数値が信頼にたるものであるのか、また、
そもそも世論調査に意味があるのかという問題はありま
すが、自衛隊のイラク派兵が開始されて以降の世論調査
結果の数値の変化は気になります。朝日新聞によると、
派兵前は反対が多かったけれど、今は反対と賛成がほぼ
並んだというのだから。
　既成事実が積み上げられると腰砕けになり、反対から
賛成に変ってしまうというのは従来から見られる傾向で
す。そして、反対の論陣を張っていたマスメディアが、
既成事実の前に後退してなし崩し的に変節し、世論に迎
合して（あるいは世論と同調して）、翼賛的ムードを創
り出すのは“いつか来た道”です。
　そんななかで、北海道では、派兵が具体化して以降も、
反対が五割余、賛成が三割余で、反対意見が多いようで
す。派兵の主力部隊が旭川にあり、肉親や友人、知人が
派兵されるか、その可能性があるからなのでしょうし、
また、それ以上に、壮行儀式などが戦争のための軍隊の
派兵そのものでしかないからではないでしょうか。
　日の丸が打ち振られる中を隊員たちが行進する光景は、
写真や映像で見た戦前の壮行会を彷彿させます。また、
輸送艦と護衛艦が出港した際には軍艦マーチが流された
というのですから、政府・防衛庁は出陣に高ぶり、隊員
たちの戦意高揚をはかったのでしょう。まさに、イラク
派兵は、侵略と占領のための出陣以外のなにものでもな
いということです。
　派兵される隊員たちも高ぶっているようですが、既に
派兵された隊員たち、更に、これから派兵されようとし
ている隊員たちに、撤兵と派兵拒否を呼びかけていきま
しょう。彼らが侵略と占領に荷担しない意志を表明でき
るような運動をつくり出していきましょう。
★宮城刑務所は鬼門なのか、黒川君に続いて丸岡君も体
調を崩したようです。しかも、丸岡君は心停止に近い状
態に陥って外部の病院に搬送されたというのですから心
配です。蒲田さんの通信によれば、今冬の仙台は寒かっ
たようですから、呼吸器系に疾患を抱える仲間たちには
厳しかったことでしょう。東京は暖冬で、二月はすぐに
も桜が咲き出すのではないかと思える陽気が続いたので、
下獄した仲間たちも楽だろうと思っていたのですが。黒
川君と丸岡君が無事に冬を乗り切るよう念じます。なお、
丸岡君については、宮城刑務所の医務では治療しきれな
いのですから、八王子医療刑務所への移送を求めていく
べきではないでしょうか。
　　　　　　　　　　　　　　’04・3・1　大道寺将司

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