大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.259


★イラクへの米英軍による侵略攻撃から一年目の三月二
〇日、世界中で反戦行動が展開されましたが、一年前に
は百万人規模のデモが街頭を埋め尽した欧州各国でのそ
れは、軒並み数千人から数万人規模でしかなかったよう
です。既成事実の前に後退してしまうのは日本の十八番
だと思ってきましたが、欧州よお前もか、です。スペイ
ンで、米国に追従するアスナール政権のイラク侵略と占
領を弾劾するためと思われる列車同時爆破が起き、そし
て、それに講義し、犠牲者を追悼するデモが千百万人に
も達した影響があったのかもしれませんが。
 日本での抗議行動は、冷たい雨の東京に三万人も参集
し、更に、札幌、大阪、福岡など各地でも取り組まれま
したが、自衛隊派兵という現在進行形の事態に対する危
機バネによるものでしょうか。
 ところで、皇太子徳仁が、誕生日を前にした二月十九
日、宮内記者との会見で、米英軍(占領統治機構)の手
先としてイラクの抵抗勢力に射殺された外務官僚二名を
哀悼し、その上で、自衛隊派兵を支持し、派兵される隊
員たちにエールを送りました。
 自衛隊派兵について、国論を二分して反対と賛成が拮
抗している段階でのこの発言は、政府・防衛庁に肩入れ
する“政治介入”に他なりません。更に言えば、皇太子
の発言は、イラク侵略戦争と占領の「大義」であった大
量破壊兵器が影も形もなく、フセイン政権とアルカイダ
とのつながりも捏造されたものということが明らかにな
ってからなされたものだけに実に悪質です。米英軍によ
るイラク侵略と占領を肯定し、日本(自衛隊)がそれに
直接荷担することを煽るものだからです。
 皇室への批判をタブーにしているマスコミは今回の皇
太子の発言に目をつぶっていますが、その問題性に気付
いてさえいないのかもしれませんが、それだけに、私た
ちは、皇室と改憲、戦争推進派との結びつきを批判し、
断ち切っていかなくてはなりません。
★ゆきちゃんの控訴審本人尋問にいろいろな意見がなさ
れていると仄聞します。消耗したということなのでしょ
うが、もし彼女の証言を聞いて闘志をかき立てられ、“
大地の牙”を承継したいなどという人が現われたら、検
察側を北叟笑ませるでしょうし、被告、弁護側にとって
の大失策です。そんなことになれば逆に、一体何を考え
て証言しているのだということになるでしょう。彼女の
証言は、検察側の無期懲役攻撃を許さぬためになされた
ものですから、消耗した人がいるということは、それだ
けしっかり証言できたということではないでしょうか。
              ’04・3・29 大道寺将司

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