大道寺将司くんの今日このごろ

支援連ニュース No.270


★改憲に反対する運動が拡がっているのか否か、獄中で
はなかなかつかめません。朝日新聞もNHKも、ニッポ
ン放送株買い占めに関するニュースを連日トップに据え、
NHKにははなから望むべくはないとしても、改憲への
批判はもとより、改憲をめぐる動きも隅に追いやるか、
まったく報じていないからです。メディアがメディアの
買収をめぐる動きに関心を持つのは当然だとしても、そ
れで改憲問題を等閑視していいわけはないのですが。
 ぼくは天皇制に反対するが故に護憲派ではありません。
これまで憲法を擁護すべしと主張したことはありません
し、一条から八条までの天皇条項が存する限り、今後も
そのような主張をするつもりはありません。でも、その
ようなぼくも、自民党や財界、右翼言論などによる改憲
の動きには反対しないわけにはいきません。
 改憲派と言っても一枚岩ではなく、アベに代表される
単純な好戦派から、新自由主義的改革、グローバリズム
に対応するための集権的国家をめざす者、また、国際貢
献を口実にした者などに分岐しているようです。そして、
そのどれであれ、あからさまに、他国を侵略し、戦争を
するために改憲が必要だと言っているのではありません。
 彼らは、現憲法が施行後半世紀を超え、時代状況にそ
ぐわなくなっていること、二十一世紀を迎えて国として
の新たな指針を立て直す必要があることを挙げ、更に、
戦力としての軍隊を保持し、派兵しないのは普通の国で
はなく、海外で尊敬されないという摩訶不思議な理由も
持ち出します。
 ともあれ、口当りのいいことを言いつつ、結局は、日
本を軍事大国にすることであり、米軍と一体となること
で、米国及び米国の影響下にある諸国で商売を続けてい
きたいという本音が透けて見えます。そして、そのため
の眼目は九条改憲であり、自衛隊の合憲化と海外派兵、
更に、集団自衛権の合憲化に他なりません。
 先に、ぼくは護憲派ではないと記しましたが、現憲法
を改憲勢力の企みを挫く楯として使うべきだとは考えま
す。なぜなら、改憲勢力にとっては現憲法が邪魔な存在
だからです。つまり、現憲法が、軍事大国となって戦争
を遂行することにとっては無論のこと、富める者たちを
さらに富ますようにする新自由主義的改革、世界大での
一層の階層化を進めるグローバリズムにとっても不都合な
ものとして彼らの前に立ちはだかっているからです。
 改憲を許してはなりません。護憲派と非護憲派が連帯
し、改憲阻止の運動を拡げて生きましょう。
              '05・3・31 大道寺将司

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