支援運ニュース No.179

★ちょっと間借り 97.7.1 丸岡 修
 ホンコン返還の日に

1. 2.15弾圧その後(日本赤軍・レバノン拘束事件) →〈2〉を書くスペースがなくなってしまい、今回はこの件のみです。
 岡本公三同志を初めとする5名(他に、山本万里子、足立正生、和光晴生、戸平和夫)とレバノン人女医1人の一審初公判が6.9にベイルートでありました。報道でご存知のことでしょう。でも、日本のマスコミが握りつぶしているニュースがいくつもあります。
 「国際テログループ」という呼び方はされていない。日本で写真だけ大きく報道されただけの4人の記者会見を第一面に大きく掲載したアラビア後レバノン誌には「英雄的日本人たち」の見出しがついていました(前に書いたっけ?)。本審が始まる前の4月の予審(高裁)では、彼・彼女たちを「政治犯」と裁判所が認定しました。これを日本のマスコミは握りつぶしました。今回、日本から弁護士が出かけ6.16の第2回公判では、オブザーバーとして法廷弁護人席に着くことが認められました。画期的なことですが、日本のマスコミは無視。その法廷が開かれる前に、レバノンの報道陣がK弁を取り囲み、記者会見になってしまいました。当日の各テレビに紹介され、ほとんどの新聞が翌日報道。K弁の顔写真も4紙が載せ、一躍有名人に。実は、現地では、岡本同志が日本に送還されると「リッダで再裁判にかけられて死刑になる」ことが知られていなかったのです。ともあれ、これほど現地マスコミが大々的に報道したのにもかかわらず、日本のマスコミは沈黙。「パレスチナ勢力からも忘れられた日本赤軍」というウソを未だに「特派員報告」に書く日本の新聞。しかし、「岡本らを救え」と20近くの政治組織(パレスチナ及びレバノン。議会政党も含む)が結集し、アラファト議長(パレスチナ大統領)のファタハも参加しているのです。シーア派のホズバッラー(神の党)では「岡本問題担当者」まで決めています。
 いずれにせよ、K弁護士の登場と記者会見にあわてたのが日本大使館。それまで「5人の執行猶予判決、早期送還には自身がある」と大使はうそぶいていたのです。早速妨害に出ました。6.16には日本人弁護士の男4人との面会を許可した検事総長は、翌18日の女2人との接見を許可しなかったのです。日本政府が恐れているのは、アラブ世論が高まってレバノン政府が日本への引渡しではなく、政治亡命を認めてしまうのではないか、ということです。そうなれば、日本政府高官の何人かの首は飛ぶでしょう。ですから連中も必死です。日本政府は今まで以上にレバノン政府に対する経済的圧力を加えるでしょう。ですから、厳しい状況であることに違いはありません。
 支援連読者の皆様にも支援をお願いします。
『ザ・パスポート』帰国者の裁判を考える会発行誌(年3千円)
〒105 東京・港区新橋2−8−16石田ビル4F 救援連絡センター気付
рO3−3591−1301


Maruoka HOME
inserted by FC2 system