支援運ニュース No.181

★ちょっと間借り  なにが「防災の日」じゃ!
★1923 在日朝鮮人・中国人及び
 社会主義者ら大量虐殺74周年!
★追悼!
97.9.1

丸岡修

1.ベイルート7.31判決追加情報(2.15弾圧)
 その後、地裁判決の全文を入手しました。日本の新聞報道とはニュアンス(調子)が違う。
被告弁護側と検察側主張の中間をとったことが明白です。
 「政治性を認めなかった」という報道。判決文には「政治的なものと言えない」とのべている
部分がありますが、これはあくまで起訴されている罪状(偽造旅券使用、偽造ビザ等による不法
滞在)に対してのみなのです。その理由として裁判所があげたのは、「民事における防衛のため
の緊急避難は刑法237条に規定されているが十分ではない。同様に被告たちはレバノンに政治
亡命を求めることが可能だったのである。
そうであれば偽造パスポートをレバノン入国に必要で
なく、滞在する場合でも必要でないはずだった」なのです。つまり政治亡命を求められたのにそ
れをせず、不法に入国、滞在したから罪になるとしているのです。5人が政治亡命の資格を持っ
ていたことを認めています。
 そして、この部分の前段でこのように述べています。「……(被告たちの)政治的信条を考慮
した。また敵イスラエルに対する英雄的行為を行ったコウゾウ・オカモトを考慮した。このこ
とは彼の弁護人が弁論で述べている」。この言及の後半部分のみ読売新聞と毎日新聞は次のよう
に報じました(8.1)。読売新聞「……岡本被告の英雄的行為を評価した」。毎日新聞「裁判
所は政治犯としては扱わないとしながらも、岡本公三被告への感謝の念を表明するなど…」。私
の持つ判決文では「考慮」と訳されていますが、読売では「評価」、毎日では「感謝」となって
います。読売と毎日はアラビア語→英語からの翻訳と思われ、原文は多分、英語のConsider(考
慮)ではなくappreciate(評価する、感謝する)に相当するアラビア語でしょう。つまり、裁
判所は「(日本赤軍被告たちの)政治信条を評価する」とリッダ闘争とともに肯定的にみた

です。毎日新聞の書いた「裁判所は政治犯としては扱わない」は全くの誤報であって、政治犯認
定否定の文脈は判決文のどこにもありません!(予審における政治犯認定は生きている)
 オマイヤ・アブード氏に対しては、完全無罪の内容でした。

2.その他
(1) 丸岡上告審;弁護人は寿一ちゃん上告審と同じK山弁護士に決まりました。上告趣意書提
  出期限は11月20日。病人の私にも、新選任の弁護士にも苦痛な日程で、くそっー!
(2) 橋本政権の「行財政改革」名目による、表看板「危機管理」の治安弾圧強化体勢、米国
  呼応臨戦態勢づくりのための中央集権国家化に反対しましょう! 「地方自治の拡大」は隠
  れみので肝心の面では徹底した中央集権化を計っています。(国民安全省など。軍用地収用
  手続きも)
                                         再見!


Maruoka HOME
inserted by FC2 system