支援連ニュース No.209

さようなら1900年代、こんにちは2000年代/皆様にとって良い年でありますように。本年もよろしくおつき合い願います。


★チョット間借り 護憲と改憲 2000.1.12 丸岡 修

★護憲か改憲か(私は、受身的改憲ではなく現憲法積極活用・活憲の護憲派であり、「左翼原理主義の立場」での護憲反対には反対する)
1.護憲は戦術ではなく戦略
 将司さんはもしかして護憲を「革命党派が大衆運動に浸透するために戦術的に言っている」とりかいされているのかな。そんな党中心主義ではもちろんなく、戦略的なこととして言っている。戦術ではなく、戦略(権力奪取するまで見越す)。つまり、「自分達の正体を隠して甘い事を言い、本音は暴力革命にある」(自民党や公明党が共産党を中傷する時の口上)ではなく、本気で護憲を私や浴田(日本赤軍)は言っているのです。
 革命を現実に考えた時、現在の日本の状況では、革命はロシア型(1917)でも中国型(1949)でもキューバ型(1959)でもポルトガル(1973)やリビヤ(1969)も成立しません。ピノチェトのクーデタに屈したチリ革命型(1970)(選挙)か東欧社会主義を崩壊させた「(右の)革命」型(大衆デモとゼネスト)が現実的。と言っても日本のような「先進」資本主義での革命は未登場。旧赤軍派や東ア反日の想定した革命型も成立しない。故に日本赤軍は「権力の本質が暴力にある以上、軍事問題の解決は不可避」という原則を保持した上で、一挙的に社会主義(暴力)革命ではなく、民主主義の徹底化=人民革命(社会主義へと至る連続的革命。何世紀かかかるかもしれないが、最終目標は国家の廃絶、類的解放)としている。ポルポト派のカンボジア革命のようにプチブル切捨て(人民大虐殺)ではなく、無産者も農漁民も商人も中小企業主のプチブルもみんな一緒に革命!

2.まずは中道左派政権から
 階級闘争の歴史性や人民の政治意識の差があるものの、イタリアの「オリーブの木」政権が見本になる(民主党の菅も主張)。自自公の枠組みをつぶし、民主・公明両党中心の「中道右派」政権(もっとも今は「自自公+民」の可能性すらあるが)。その間に社民党(+新社会党)、共産党、市民派への支持を広げ、中道左派政権(民主、公明と左派系政党)。その次に共産党、社民、市民派を中心にした左派(革新派)政権。新左翼も協力。最後にその革新政権を発展させていく。情勢の変化によっては、数年内に「自自公民連立」ではなく「民社共連立」の可能性すらある。中道左派政権には共産党と公明党の和解も必要(自民党と公明右派につぶされた創共協定の復活)だが、公明党は勝馬に乗りたがるので今の公明の右傾化は問題ではない。自民党などが共産党の政権参加を実力で阻止すれば、逆に革命の可能性すら生じる(79年のイラン革命、86年のフィリピン革命)。そういう左派主導の情勢を作り出すためには、40分50裂(四分五裂)状態の左翼勢力全体の統一戦線(将来の人民政権の母体)が必要とされる。そういう数十年単位で日本の革命を想定すべき。私たちの護憲はそういう展望の上での立場。
 共産党や革命派は党独自の政策としては天皇制廃止の立場を堅持すべきだが「中道左派連立」を成立させようとすれば、連立の政策レベルでは民主党や社民党の立場を尊重して「象徴天皇制」を容認せざるを得ない。(あくまで中道との連立においてである。)大事なことは日本赤軍などの一党派の政策を全体に押しつけるのではなく、全体が少しでも進歩するようにすることだ。(党独自の政策まで変更するのではない!)

3.多数派になる革命を
 少数派だけの革命は、人民性を獲得できず独裁に陥る危険性があり、革命本来の目的からはずれ、革命党が資本家階級だけでなく労働者・人民を支配抑制することにもなりかねません。「正義だから」「労働者階級のためだから」少数派でもいいということではなく、権力奪取が少数派であっても人民政権を成立させるには多数派への転化が必要(選挙でも勝つ!)。社会主義への革命は、強制と指令によってではなく共感と合意によって果たさなければならない。話が飛びました。
 現憲法に欠陥があるのは明白だが(在日外国人の権利だけでなく女性の権利なども弱い)、基本的人権の尊重、平和主義、主権在民だけでなく生存権にも触れられている。主観がどうであれ、「天皇の元首化、9条の否定など」を目指す保守派改憲勢力を客観的には利する「改憲主張」ではなく、護憲勢力の結集であるべきなのです。
(現憲法が「日本国民」の権利しか認めていないという主張だが、法律で5年or10年上の外国人に同等の市民権を認めるとすれば解決できることではある。)


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