支援連ニュースNO.220

間借り人戻る [宮城刑務所発] 丸岡修さんからの便り

★ロシア革命83周年! 20世紀もあと1カ月余になりました。21世紀を切り拓くために前進あるのみ。いかなる暴虐の嵐にもめげずに。
1.近況
 立冬、寒くなってきましたが、皆さん元気かとても気になります。宮城はさすがに寒い。10/31に初霜。最低気温5.2℃、最高気温16.2℃。東京よりは1カ月早い。大阪の最低気温より仙台の最高気温が低かったりする。
 東拘の病舎なら暖房が入っている気温(12/1〜3/31)。ここは、病舎であっても雪が降るかインフルエンザが流行でもしないと暖房は入れないとのこと。「−2、3℃ぐらいだから暖かい」と言う宮城県人たち。仕方ないので、耐寒訓練で未だに私は肌着は半袖シャツとパンツのみ、その上に厚手病衣(寝巻型)のみ。靴下もはかず。東拘に居た頃は11月の声と共に長袖シャツ、ズボン下、靴下着用だったけど、我ながら偉い。今日なんか昼でも10℃とかNHK。
 今年は寒そうということで例年は長袖シャツとズボン下着用は11/13頃からと言われていたのだが、「カゼをひいてしまったら何にもなりませんよ」と当局に泣き言を言っていたら(私の要望が受け入れられたというより、多分法務省指示の「全国刑務所の処遇改善」の一環だと思う)、10/26から冬期処遇になった。暖房も入るようになればいいのだが……。大体、私はドクターから「肺炎にここでなったら危ない」と言われているので、カゼひかぬよう必死。
 病気の方は、心筋梗塞+異形狭心症+慢性心不全が病名。リハビリの運動許可が出ていて、毎日30分の歩行(屋外のない日は房内を歩く、今は広い房なので助かる)+柔軟、ラジオ体操。10月下旬に「少しレベルアップしましょう」というDr.の指示で早歩きにし、体操も少し上げたが、狭心症状がまた増えたため、ほんの少しのアップにしている。リハビリ奮戦中。11/12、最高気温11.7℃、最低2.9℃
2.処遇
 累進処遇は4級以前。
 懲役労働をして初めて受刑と認められるため、病舎を出ないことには、一般受刑者の処遇より劣る。TV視聴、集会・演芸会等参加はなし。短歌クラブなどにも入れない。受けないからいいのだが教誨もなし。習字とかもダメ。学習もダメだったが前に書いたように「準学習」として通信教育などはダメだが自学習はできるように。むろん働いていないので賞与金はなく、日用品も自費(官給日用品はある)。病舎での処遇を良くすると「詐病者」が増えると日本の監獄ではみなされているので、「病舎に入るといいことない」となっている次第。しかし、私のように本物の病者(特に長期療養者)には厳しい話です。
(途中・略)
 TV視聴
 入所時教育時に、「TVはもう見ましたか。病舎でも1カ月に1回は見せることになっています」と聞いたが、「いや、まだ」と伝える。
 それがあったからか、検討中だったのか、ジャーン、10/25に50分間程独房に運び込まれたテレビデオで観ることに。「水戸黄門」のビデオ。「えっ」とがっかりだったが、13年ぶりにTVをいざ観ると…。最初は「ナンダ、大根役者ばかり」と思っていたのに、いつのまにか人情話に涙を流している私。すっかり楽しんだのでした。話題の毎回あるはずの由美かおるの入浴シーンはなかった。残念(笑)。11月は歌謡バラエティーとのこと。3級以上になれば、時間は増えるらしい。
 ついでに演芸会。私は参加できない。10月に山本譲二、今月に大泉一良のがあり、病舎はスピーカーから流された。聞きたくもない。小柳ルミ子か都はるみ、石川さゆりぐらいにしてほしいなぁ。
 メシ
 入所時は東拘との比較だったから、「うまい」と思ったが慣れてくると、「シャバ並」というオカズもあるが、ちょっとなぁというのも目につくように。保安統括が「ここに来ると最初は皆、メシがいいと言うが、慣れてくると量が少ない、質が悪いと言い出すんだよ」と言っていたので、書きにくかったが、ついに書いてしまった。スパゲティー物と麻婆豆腐は東拘のほうがいいなぁ。でも総合すると、ここのは監獄のメシとしては「良」だと思う。
 という次第で、将司氏や寿一氏らに心配してもらえてるけど、悪名高き宮城刑務所生活にもすぐ慣れ、エンジョイ(?)してます。そう言えば、ある幹部氏がぼやいてたなぁ。「なぜか、うちは評判悪いんだなぁ…」。
(夢と希望つうしん「日誌NO8」より)


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