支援連ニュースNO.223

丸岡修さんの@宮刑たより

THE HAPPY NEW CENTURY 21! 新世紀は始まったばかりなので、2月になってもまた書く。
 戦争と革命の20世紀から、革命と平和の21世紀に何としてでも。
 新世紀の黎明を共に祝い、皆さんのご健闘とご健勝を心より願います。私も頑張り抜きます。今世紀のどこまで頑張れるか、1人でも多く1日でも多く皆さんとの時空を共有していきたい。
 「夢と希望」2号の表紙では「百年の計は元年元旦にあり」と大きな口をたたいているが、果たして意義のある元日を過ごしたのかどうか…。実感としてあっという間に新世紀がやってきて、あっという間に元日も過ぎた。世紀をまたいで性格が変わらないのはまずい(笑)。
 〈去年今年同じようで同じでない〉はずが、〈去年今年貫く棒の如きもの〉(高浜虚子)。新千年紀であろうとなかろうと、今年は去年から連続。しかし、歴史はただ連続ではなくらせん的に発展するもの。私個人のあり様(欠点)は去年からのただの連続だが、気持ちは百年の区切りをつけたい。
 それぞれの持ち場で、それぞれのやり方で、共に一歩ずつ進みましょう!

1.刑務所での初めての正月
 病舎ではTVもダメなので、皆からの年賀状もないし、ほんま愛想のないお正月。もちろん、去年までのように正月用折詰の絵も描けない(1年以上「無事故」でいれば、スケッチブックに絵を描け、ブック自体の宅下げも可とのことやが、病舎収容者にはなし!)
(1)正月食
 では、宇賀神ちゃんのように年末年始の食事を紹介しよう。(この項は略)
(2)年賀状
 すでに書いたように、交通を承認された親族宛に10枚しか出せず。それ以上は親族といえども出せず。弁護人であっても弁護士には一切出せず。ひどいものだ。昨年までは、手書きの体力なく印刷のを含めて約300枚。受信も親族から7葉、弁護士から2葉。3けたから1けたへの激減。やはり寂しいものが…。いや、親族からあるだけでも幸いと思わねば。全くない人もいるのだから。
 発受信共に少ない中から、どちらからも切手シート当選。確率33分の1のところ、よく当たった。ささやかな幸運。去年は、「小説新潮」犯人当て懸賞小説で1万円got。もっとも「難問」だったとのことで、当選者は10人枠なのに犯人とその動機、犯人とする根拠を当てたのがたった3人。10万円を3人で分けてくれればいいのに、新潮社のケチッ。犯人当てのコツは、日本の検察官や裁判官と同じ。アリバイのない者を探し(小説では擬装を見破る。現実では擬装にしてしまう)、あとは状況証拠のみで犯人扱いする。物的証拠はあとづけ。現実社会では冤罪を生む主因でもある。もっとも、一昨年は、エピローグが頭に書いてあるのに早とちりしてプロローグと理解しはずしてしまった。その前は犯人を当てたのだけど、締め切りをのがした。閑話でした。
(3)生活
 定期官本(毎週2冊)は「小説・孫子の兵法」(韓国の作家)。和訳が良くない。無理に小説化したためか荒っぽい。でも、私はやはり、戦術研究物が好きみたいで一気に読む。分厚い上・下巻だったが3日(実質12時間)で読了。特別貸与の官本(自分では選べない)は3冊。興味なく読まず。いつもは31日にドタバタ房内掃除をするが、今回は未決でないため、29日から広い房を徹底掃除。窓も便器の裏もピカピカ。ただし、窓は設計ミスのため二重の外側は自分で磨けず。役人が現場職員に聞かず机上で設計するからこうなる。19時から紅白歌合戦をラジオで聞く。ピンクレディー対アリスは、明らかにピンクレディーの方が上。安田・由紀姉妹の「赤とんぼ」は圧巻。途中、2人のアカペラになった時、客席がすごさに息を飲まれる雰囲気まで伝わる。赤組優勝確実と思ったらやはり。20世紀最後に「赤」が勝ったのがいい(笑)。なぜ、長嶋一茂が余興に出てくるのだ。NHKも巨人と長嶋親子にゴマすりやがって。房は南向きのため(南々西)、塀と民家越しだが日の出は無理でも朝日は見られる。が、雪雲かかる。雲の切れ間が朝日に照り返されて赤い。これで代用。拝むわけではなく、ただ眺めるだけだが、やはり2001年の初日はみたい。

(夢と希望つうしん「おさむ日誌No.10」より)


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