〈定期第115信〉
 なんとも暑くなってきた。岐阜では30℃前後の日が続いたりして、すでに真夏といったカンジだなぁ。ただ坐っているだけでも汗が出てくる。なんせまだ衣替えにもなっておらず、あいかわらず、長袖上衣を着たままだものなぁ。職員の方はすでに半袖でけっこう涼しそうであるが。地球温暖化のため、季節も過去のようにめぐってこないのだから、衣替えも臨機応変にやってくれたらいいと思うのだが。いや、それにしても暑い。

 5/6 定期体重・血圧測定。体重62kg、血圧136-74。あいかわらずである。
 5/7 舎房用チョッキ、3枚目の毛布の引上げ。
 5/10 工場用メリヤス引上げ。備品のポットがプラスチック製からステンレス製へと交換された。同じ象印社のもの。
 5/12 左官科自所職業訓練生募集の告知(3名)。
 5/14 一般官本『結構なファミリー』佐藤愛子 NHK出版、おもしろくなかったなあ。
『法師蝉』吉村昭 新潮社を借り出す。
 5/15 9:00〜10:00 川柳クラブ。とうとうクラブメンバーが3名となってしまった。最近はどこの刑務所でも文芸クラブというのはあまり人気がないのかしらん。
 13:20〜15:30頃 慰問演芸、長山洋子外。えらく照明に凝っていたなぁ。おかげで窓には、厚いカーテンがかかって、ひどくムシ暑かったが。
 5/17 舎房用メリヤス・靴下の引上げ。
 5/18 被収容者美術作品・文芸作品コンクールについての告知。私は、今年もまた、応募することとした。こうしたことで、知的刺激を与えないと鈍くなっていくからなあ、私も。川柳、俳句、詩、水彩画に応募することとした。丸ちゃんくらい上手に絵が描けるといいのだが。あいかわらずヘボであかん。
 5/20 一部夏期処遇へ変更。(1)免業日、室内運動及び拭身終了まで、(2)入浴後還房連行時及び拭身終了まで、(3)出役時運動中及び連行時(4)出役時の昼休みの場合、上半身丸首半袖シャツ姿許可。室内運動中、上衣(ジャンパー)を着てなんか暑くて運動やりにくかったのでよかった。さらに室内運動後の拭身のときも丸首シャツだけの方が、タオルでふきやすいものな。出役時の運動のときはいつでも丸首シャツ姿でもよいのだから室内でもそうしてくれればいいのだが。
 5/22 9:00〜10:30頃 作業優良者褒賞VTR『グランドクロスICE』
 5/23 2・3級集会VTR『メジャーリング3』
 5/25 舎房用長袖えりなしシャツ・ステテコの引上げ。
 一般官本『殺戮の夏コンドルは翔ぶ』佐伯泰英 徳間書店、『土からの医療』竹熊宣孝拍樹社を借りた。『コンドル〜』はわりとおもしろかったが、おわりの方が調子よくいきすぎてるカンジ。『土から〜』はすでに知っているようなことが多かったが。この医療院はまゆみちゃんの近くにあったのでは? こういうところで治療すると根本から変わるかも。
 5/27 5/28より残飯回収方法を改める旨の告知。残飯を水気のない主食(パン米麦飯)と水気のある副食との分別して回収することになった。残飯は業者に回収してもらっているようだが、その関係からのようである。残飯に微生物をまいて堆肥化して、利用することも可能かな、と思うが、昔のように刑務所の農場もないのでダメかな。毎食後の残飯回収がちょっと手間かかるが、しょうがないだろう。他の施設では、どうなっているのかな。ゴミ問題の全国化でどこも同じようになってきているかもしれないな。
 5/28 18:00〜20:00頃 諸動作優良工場褒賞VTR『G・Iジェーン』。歪んだフェミニズムといったところか。男と同じことをやればいいのか?! リビアに違法に侵入してやりたいことをやる、という、とんでもない映画であるな、考えてみれば。デミ・ムーアは『ゴーストニューヨークの幻影』の方がよかったなぁ。
 5/29 医療課VTR『成人病の予防―成人病は習慣病』(15分間)。私は、成人病とは無縁のようである。
 5/30 報道教養VTR『堂々日本史 徳川家康』
 6/1 座布団交換。防災頭巾(?)に若干の改良。
 左官科自所職業訓練生の再募集の告知が先日あったので、それでは、と応募してみた。再募集するほど人が集まらなかったということは、あまり、いい内容のものでもないということかしらん。2名、3名でなく、様々な職種についても、もう少し多くやってくれるといいのだが。
 先日(6/2付)中日新聞に、名古屋刑にリハビリ工場が設けられた、という記事が載っていた。それも1面と社会面に。内容としては刑務所も高齢者が増えてきて、高齢者にあわせた工場が必要となってきたということだが、最近は刑務所に入りたいので犯罪を、という人もでてきたというようなことも書いてあったな。リハビリ工場というようなものは岐刑にはないようだが、高齢者が比較的多い工場はある。不況期、これからますます懲役が増えていくのだろうか。岐刑ではそう感じないのだが、長期刑のためかな、短期刑務所だと、かなり増えているかもしれないな。
 6/4 一般官本で『天の瞳(幻日編1)』灰谷健次郎 角川書店、『もぐらびと・ニューヨーク地下生活者たち』ジェニファー・トス、集英社を借りた。このところ、わりと良い本が備えられるようになった。

[差入れ][5/11]安田さんを支援する会News No3、てんもんれんだより、ぎおんまちだよりNo.8、いのちの絵画展〈平山まゆみ〉 [5/12]監獄人権センター通信No22、チラシ2枚〈監獄人権センター〉 [5/13]ザ・パスポート82、署名への呼びかけ、チラシ〈帰国者の裁判を考える会〉 [5/24]人民新聞4/5号、ハガキ通信〈日角八十治〉 救援361号〈QRC〉 新生532号、536号、537号〈立志社〉 ごましお通信51号〈益永美幸〉 模索舎月報5月〈模索舎〉 [5/27]草の根通信318号、『東京都大学の人びと』〈平山まゆみ〉 支援連ニュースNo201、署名への呼びかけ、チラシ3枚〈東武央〉 [6/2]人民新聞4/15号〈日角八十治〉 シャコ通信No.11〈東武央〉 [6/3]監獄通信No71、領置品規制対策ニュース、チラシ〈統一獄組〉以上。
 いつも差入れ、どうもありがとう。5/13差入れ告知分まで落手。
 「模索舎月報4月号」の4頁の監獄通信の夏の獄の作者名が抹消されていた。4文字ていど。
 「支援連ニュースNo200」の2頁「ひぐらしざとだより」の最下段の2行ていど抹消。「198号〜」以降。3頁の「今日このごろ」の初めの部分3行が抹消。そう気にするほどのことでもないとおもうのになぁ。支援連ニュースももう200号とは早いものだ。私もけっこう支えられてきたと思う。そういうことでは大変感謝している。これからも頑張って続けてほしいね。SAIKAI法廷は、なかなかよかったようだな。仮法廷というのは私も民訴で使った同じ部屋でやったのだろうな、きっと。頭が白くなっただけでは驚かんだろう。私のように髪の毛が消えたのだったら、そりゃ卒倒するかもしれんが…。次はトシの番か。さて、どんな対面となるかな。
 「監獄人権センター通信No22」は、全く抹消されていなかったなあ。こうだと気分よく読める。舟木弁護士もあいかわらず元気そうでなにより。日本の刑務所ではラスタファリだけでなくイスラムなどに対してもどういう処遇をしているのかな。お祈りや食べものなどについてちゃんと考慮されているのだろうか。欧米だと、そのあたり、かなりきちんと対応しているようだが。ドイツのメディアに紹介された日本の行刑というのは、おもしろかった。こういうように、真実の姿がどんどん紹介されていくと、変化の動きもでてくるのではないかな。
 「ザ・パスポート82」も、ますますおもしろく読みやすくなった。レバノン派遣報告と社会人1年生がおもしろい。TVに集中しているところなどよくわかる。

★ TVと云えば、このところよく見ている。テレビ朝日のサンデープロジェクトでは、自自公のいいかげんさが頭にくるね。あんな政治をやっていて、この日本をどこへ持ってゆくつもりなのか。怖しくなるな。しかし、マスコミもひどい。組対法などのこともっとどんどん問題化すべきなのにあまりに取りあげなさすぎる。どうなってんの? なんかよくわからないまま事態がどんどん進んでいるので、本当かよ、と思う今日この頃。状況ってドドッと流れ始めると、止めようがなくなる可能性大だしな。それにしても、こんなわけがわからんうちに戦争国家へ動員されていくのに、もっと関心もてないのかね、一般市民の皆さんは? 無責任が身にしみついちゃっているってところか。
 ときたま(月1回)やるNHK教育TVの『サイエンスアイ』の宇宙デジタル図鑑もたのしみにしている番組である。宇宙的視野に立つってのもたまには良い。
 ひんしゅくものの『電波少年』のラストコンサートだったか、ロシアの旅のやつも、ロシアの民衆の生活がよく見えてそれなりにおもしろい。
 どうしてもTVを見てしまうのは、私自身、塀の外にすこぶる心がいって、自由を希求しているためだろう。

★'99-4月分 作業賞与金 1等工 9割増(基本給5,796円)11,012円
 夕方になってもまだまだムシ暑い。しばらくは暑さに耐えるか。
                    1999.6.6 Shaco 記


SHACO
inserted by FC2 system