〈定期第118信〉
 さすがに真夏である。暑い!単に暑いだけでなく蒸し暑いのでたまらない。こういう時には、1日に何度も水浴をしてすっきりさせるのが一番なのだが、今の境遇では、そうもいかない。
 昨年の夏はたしか雨が多くて、そう暑くもなく、しのぎ易かったように思うが。
今年の夏もけっこう蜘蛛が多い、そうカラリとしている夏のフツーの空とはまた少し違うようにも思う。
 それでも、なんとか体調は良好でやっているのは、健康についての自己管理がバツチリだからだろう。

 7/28 毛布の交換。'96年製から'98年製へ。新しい毛布は、フカフカしていて寒くなってからがたのしみである。夏の今は全く使用しておらず、いつもたたんで置いてあるけれど。まあ、9月中旬頃までは使用しないであろうか。
 『所内生活の心得』の一部変更があるとのことで、引上げてから、すぐ貸与となった。日用品の所持品目に、青、赤、黒色のボールペンが各1本、つまり計3本に変わったからだ。これまでは、黒と赤の2色だけだった。
 このところ、後頭部にあせもができて困る。どうやらヘルメットを被っている為、ムレてしまうからのようである。
 8/2 「転業願」を出した。金属イスのシート打ちをしても、「技術」を身につけた、という感慨はわいてこないし、将来が不安なので、もう少し「技術、技能」と言えそうなものが身につきそうな工場への転業をしようと思う私であった。前回はパソコンの使える計算工場を希望したのだが、蹴られてしまったので、今回は伝統工芸関係でもと考えた。木工の塗装等。コツコツと一人で縫っているしごとだから、たのしめそうであるし、将来続けていけそうでもある。今の大不況である、出所しても就職口があるかどうかもわからない。それなら伝統工芸の技術が少しでもあれば、そのへんでしのいでいけるかも、しれない。自分の家でできるし。といろいろ考えて出してみた「転職願」であるが、翌日の面接の話では、今のところ希望先の工場の空きがない、ということもあって、当分、転業の可能性はないようであった。
 8/5 自所左官科職業訓練性募集の告知があった(8/3)ので、これに応募した。
 前回はダメであった。今回もダメだろう。しかし、左官の技術くらい身につけていたら、出所してから、けっこう役立つのではないかと思うが。
 8/13〜15の盆休み用の官本4冊借り出す。スー・ハリソン『兄なる風(下)』晶文社、山上龍彦『つるりとせ』実業之日本社、アン・タイラー『アクシデンタル・ツーリスト』早川書房、永六輔『東奔西走大絶賛』読売新聞社。
 8/6 3時の休息時にスイカが出てきた。今年はスイカが出てくるのが遅かった。昨夏の食中毒騒動が響いているのか毎週1回あったアイス棒の給与もなくなってしまったし、冷茶、ポカリスエットの給与もなくなってしまった。ヒジョーに寂しい夏なのであった。
 山口刑務所情報処理科職業訓練生募集の告知放送。全く期待できないので応募はやめておく。
 8/9 夜7時すぎになって川村弁護士からの手紙が届く。ゆきちゃんの裁判の証人として私を申請することを考えているとのこと。8/19に面会に来る予定とのこと。どのような話なのか、いろいろ聞いてみることにしよう。
 8/10 テニス試合。
 8/12 盆休み用官本2冊借り出す。これは文庫本。(全部で単行本4冊文庫本2冊となる)。
 野田知佑『川からの眺め』新潮文庫、宮部みゆき『返事はいらない』新潮文庫。
どうも野田知佑にハマってしまったようだ。のんびりやりたいものである。
 8/13 盆休みに突入。8/17までの5連休となるわけであるが正月休みとちがって、うまいものが食べられるわけではない。せいぜい8/15にカキ氷が出てくるくらいである。
 テレビ視聴については、5日間、10:00〜20:55視聴できることになったので、まあたいくつはまぎれる。番組について自由選択なのでいいが、この頃はあまり内容のおもしろいものがないんだよなぁ。この他に毎日、特別VTRが視聴でき、これは任意視聴。
 この日は12:40〜14:10 『源義経』(前編)というもので、私はパスした。この時期帯にTV朝日で『死刑囚永山則夫の母』というのをやっていたので、そちらを見た。
 川村弁護士へ発信。
 8/14 12:40〜14:10 特別VTR『源義経』(後編)をやっていたようだが、これまた見なかった。
 8/15 午前中から総入浴が開始。工場ごとに順次入浴してきた。夏は、2,3日入浴してないだけで汗ベタで、入浴でスッキリさせねば。しかし、すぐに汗ベタとなる。あまりおもしろいTV番組もなかったな。『サンデープロジェクト』と『田原総一郎スペシャル』とか言うのを見た。スペシャルでは街頭インタビューで若者に「8.15」って何か? と訊いていたが、まともに答えられる者がそういなかったのにはいささか驚いた。歴史認識があまりないんだなぁ最近は。これではアブナイ法がどんどん成立してしまうのもわかるような…。しかし、論議のないまま、アブナイ法がどんどん成立する今の状況ってホントアブナイ。もうアブナイも通り越してしまったのかもしれないが。
 18:10〜20:00特別VTR『ハーフ・ア・チャンス』ドロンとベルモント共演だが、歳には勝てないようで、アクションは、往年のそれほどまでいかず。
 20:00〜 TBS系で『神の詩』という番組で、ボスニアの内戦後の人々を見た。
 14時すぎにカキ氷が出たので食べたが、この蒸し暑い中、ホントうまかった。
 8/16 12:40〜16:53 特別VTR『学校V』を見た。技術専門校のことが出てきて、不況下の中高年の状況ってホント厳しいんだなぁ、と改めて考えさせられてしまった。前科者だとさらに厳しいだろうし、技術もないとくると、シャバと刑務所を行ったり来たりという人が増えてくるだろうな。
 8/17 12:40〜14:50 特別VTR『カンゾー先生』。まあ、わりとおもしろかった。とうとう盆休みも最後となってしまった。いつもと同じでアッという間にというか、いつのまにかと言うべきか過ぎてしまった。どうも暑くて、グダーとナマケモノになってしまうのでいかんなぁ。あと3回は夏を迎えなければならない。シャバでの夏もこんなカンジかな。なにせネがナマケモノだから。

[差入れ][7/26]『受け月』、草の根通信320号、バンドタオル〈平山まゆみ〉 支援連ニュースNo.203号〈東武央〉 [7/30]シャコ通信13号〈東武央〉 [8/2]人民新聞6/5号〈日角八十治〉 [8/12]日雇全協ニュース97号〈日雇全協〉 新生545号、同550号〈立志社〉 いのちの絵画展、ぎおんまちだよりNo.11〈平山まゆみ〉以上。7/26差入れ告知分まで落手。
 いつも差入れ、どうもありがとう!
 「週刊金曜日6/18号」の13頁の写真が一部抹消されていた。多分動作要領についての内容が記載されていたのだろう。なかなかいい内容でした。ダレかさんもけっこうよく書けていたな。
 「シャコ通信12号」の4頁のゴミさんの文「たまま発行します」からあとの文全抹消。
 「Q援363号」の5頁の「361号の抹消」という記事の3段目うしろから4行目から、6段目前から4行目まで抹消。やはり、動作要領についてだろうな。
 バンドタオルは青色と白色の2種類だけであるってことかな。
 「Q援363号」を見たら山口健二さんが亡くなられたという記事。彼が東拘にいた時に1度便りをもらったことがあったかな。その時に出たら面会に行くからとあったのだがとうとう面会できなかったな、残念。豊富な経験の一つ二つ聞いてみたかった。
 『噂の真相』誌に『腹腹時計』という映画が作られたという記事が載っていたが、その映画は、もう上映されているのかな。内容は、そのものらしいが、どんなふうに描かれているのか知りたいものである。今のような時には、ちょうどいいかな。「監獄通信」なんかでも戦争特集みたいな内容でも編集してみたらいいとか思うんだが、第二次大戦中、戦時動員されて、南島で死んでいった囚人たちの話ってけっこうあるものな。また、国内での刑務所の状態だって、かなり悲惨になっていたようだし、(『囚われの女たち』に書かれている)囚人の眼から見られていたあの戦争という特集ってのは、今のアブナイ状況に合った内容でおもしろいと思うけどね。忙しくて、そんなことやってられない、かな。

★さて、8/19の川村弁護士との面会。はたして証人なるか、だな。裁判所の判断はかなり厳しいのではないかな。証人申請しても却下される可能性の方が大きいように思うが。と、いろいろ問題ありそうだ。まボケた頭で考えてもしゃーない。

★作業賞与金 99-7月分 11,012円。
 盆休みが終われば、もう秋近し。そろそろ運動会の選手あつめをしているが、私は今回は、出ないぞ。今日はこれで。元気で。また!
                1999.8.16 Shaco


SHACO
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