〈定期第71信〉

 秋の虫の声が昼から聴こえてくるつてのは、なんとも風情がある。秋らしい涼しい風が吹く。一昨日などは窓ガラスが曇ってしまったほどだから、けっこう朝はひえてきたのかな。
★8/29に体重測定。あいかわらずの62kg。少しは夏ヤセしたのかなと期待してたのだが、外れた。体型は20年近く変化なく、頭部のみ大変化。
 先日、胃検診の受付があったので、することにした。しかし、あのバリウムを飲んでやるのが、少々、おっくうなんだよな。10月に入ってから行うのだろう。
 また、風邪をひいてしまった。ノドの痛みが2日ほど続いてから、症状が進行中。今回のは、まだ咳がそう出ないし、洟水もひどくないので、軽症かな...と油断しているとガーッととひどくなったりして...気をつけなきゃいかんな...と書いてたら洟水がひどくなってきたぜぃ。
 丸ちゃんは、軽い心不全とか。「心不全」という病名を聞くと、えらいこっちゃとおもうのだが。ほんとに心配になってくるね。無理して、書き仕事せずに、静養することに集中すべきだろうね。なんかまだ書き仕事やっとるようだから、抑えないとあかん。1,2年はじっくりと療養せんとな。早くよくなるようになんて言うと、また頑張って無理をしそうだから、まあノンビリと持久戦的にいってや、と言っておこう。将司の医刑移監案も検討すべきだね。
★9/4 災害避難訓練。各工場からグランドへ隊列組んで早足で大結集。結集後、訓示をうけてから各工場へ戻った。
 9/8  『心臓病の予防』 医務課VTR視聴。
 9/12 掛布団貸与、新品えり布貸与。  9/17 使用中敷布が新品敷布と交換貸与。
 9/15 紅白大福まんじゅう特配。
 9/16 特別VTR 後藤久美子主演『キャンプで逢いましょ』 見なけりゃよかった、と後悔。
 9/20 行進優良工場報奨VTR『リコシュ・炎の銃弾』。TVよりの録画。
 9/21 慰問演芸      9/22、 2・3級集会VTR『フラットライン』
 9/24 おはぎ特配。
 9/27 衣替。舎房着の半袖ズボン引上、長袖上衣長ズボン貸与。この日より上衣第一ボタンは必ずはめる。
 10/1 この日より工場着の上衣第一ボタンは必ずはめる。
 10/2(または4) 運動用に貸与している丸首半袖シャツ引上げ。
 運動会が10/2に予定されている。雨天の場合、10/4に延期となる。一昨年、昨年と良い思い出もないので、今年は絶対に競技にはでるものか、と固く心に誓っていたのだが、いつのまにか、また出ることになってしまった。なにせ、出る人が少ないので、しつこく勧誘されるのだ。今回は、なんと、「70m走」に。あまり、足が早くないのに困ったことである。これでまた笑い者にされる。いやはや。しかし、今回もまた出たらドンケツだとわかれば、今後は、もう出ろという勧誘もなくなるだろうから、まあひとつやっておくかね。
 台風が接近しているようだから運動会がつぶれたらよいのにとおもっているのだが、ダメかなぁ。
[差入れ]9/2:26の瞳No35、ゆきゆきて4号、草の根通信285号、ルイさんの遺言〈平山まゆみ〉 ねっとわあく死刑廃止37号〈ねっとわあく〉 新生467号〈立志社〉 9/6:新生468号〈立志社〉 ザ・パスポート54、チラシ〈考える会〉 キタコブシVol65、要望書〈キタコブシ〉 言いたい放題No61〈統一獄租〉 風17号〈水田ふう〉 9/12人民新聞8/15号、同8/25号〈日角八十治〉、CPR News Letter No11、要望書〈CPR〉 支援連ニュースNo169、チラシ〈東武央〉 被告人冒頭意見陳述、ビラ〈永井〉9/25『あの狼煙はいま』〈東武央〉 死刑と人権No92〈かたつむり〉 救援327・328〈QC〉 模索舎月報9月号〈模索舎〉 9/27『向井孝の詩』〈平山まゆみ〉 以上。
 差入れのパンフ、本、どうもありがとう!
 「ルイさんの遺言」改めて読み、ある人がいることによって、その人が核となり、そのまわりの人たちが活性化し、それぞれの力をより発揮していきやすくなるということが世の中にはあるものだけれど、まさに、ルイさんはそういう核なる人だったのではないかと思う。
 「ゆきゆきて4号」にT君と8/1面会したとあったのでよかったね。153cmの母より20cm高くなったとあったから173cmってことか。最近の子はほんと大きくなったなぁ。母ちゃんとやっと会えて嬉しかったろうなぁ。丸ちゃんとも面会したろうか。T君と会ったら、あのオッチャン、元気でてくるんじゃなかろうか。
 「要望書」あちこちから届いている。建替えについて、周辺住民も含めた関係者の協議会みたいなものが設けられて具体的に検討されていくといいのだけれど。そうしていけば監獄問題につてい広く考えていってもらえるだろうしね。
 「CPR News Letter No11」は落手したけれど、No.10はあいかわらず差入れ告知もなし。送付されてきていないのか、それとも熊本刑の職員大量処分の記事が気にくわないというのでずっと、止められ検閲中といったところか。それなら問題の箇所のみ抹消してしまえばいい(?)のに。これまではそうしていたのだからね。なぜ今回だけ、ストップしてるのかなぁ。全頁抹消ってことかしらん?
 シェイク・ハンズ・プロジェクトというのは、なかなかおもしろいこと始めたな。こうしたことで監獄問題について広範な人々がより深く考えていけるきっかけとなればいいね。
 イタリアの刑務所は、やはり日本より良いわな。電話は欧米では、ほとんどつかえるようだから、うらやましい。携帯電話の氾濫する電話大国日本で囚人に電話を使わせないなんて最低だね。
 接見室の種類だが、栃木、宮城刑には遮蔽板のない接見室があるそうだ。たしか黒川君が2級になってからそうした接見室で家族と面会したとかどこかに載ってたっけ。岐阜刑にはそうした接見室はないみたい。刑務所によっていろいろと違ってきているのかな。
 「風17号」のリキさん伝、今回のは、けっこう読みやすくなっていると思ったな。ふうさん段段のってきたのかな?! こういう調子でやっていってもらうとおもしろくなりそう。
 巻原発の住民投票については、そのうち巻き返されるという心配よりも「町民」が勝ったという事実が大切なのだと思う。「町民」自身が様々なことを知り、そこからモノを考え、決断したっていうことがよかった。そこから「人民の人民による人民のための政治」が芽生えてくるのだから。住民投票によって何かがすぐ変わる等々の実効性を云々するよりも、そうした面にこそ注目し評価していかなくてはならないと思うね。 そうした「人民の政治」の芽生えから、実効性のあるものが必ずつくられていくだろう...そう思う。
 「0通信No.6」は、ヘェ〜と思わず、タメ息が出てしまう内容だ。「左翼運動の実例」なんて項があったけれど、あれは、類型的、独断的で、どうも私は好きじゃないなぁ。あーいう言い方というのは、大森君が嫌っている左翼だけでなく右翼保守反動全てで行われている非生産的な批判じゃないかな。ことさら左翼を敵対視しているけれど、どうして、そうりきんでしまうのか、わからんなぁ。
 獄中者運動にしろ死刑廃止運動にしろ、様々な傾向が存在しているのだから、あーいうような言い方されると、無用な誤解を生じさせてしまうのではないかな。もし、批判するならば具体的にキッチリと個々にやっていかないとお互いを高め合うものとはなっていかないのじゃないかな。
 また将司に対する「桜の花」云々の批判にしてもちょっと感情的すぎて、あれでは討論がより良いものとはならんよ。この大森君の対応はそもそも将司が「名を惜しむ」云々と感傷的にカンジでやったから、カチンときたからだと思うから、そういう点では、将司も反省すべきところがあるのではないかと思うけれどね。とにかく、つまらないことでグサッグサツとやってもしょうがあるまい。
 ところで「コメの輸入自由化が第三世界の人々を含む他国家他国民の利益になる。」と書いてたけれど、あれは間違っているのではないかな? このへんについては、井上ひさし著『コメ』新潮文庫を読んでもらうといいかと思うので、まず一読してほしい。 例えば、日本人好みの米作りへの転換の為にその品質管理を維持する必要上、農家に負担が加重されていく、(インディカ種からジャポニカ種への転換など)、日本の輸入自由化によって米の価格が高くなることによって、それまで輸入していたアフリカ諸国等の第三世界の人々への供給が減退することになり、その生活を圧迫していくということなどがあり、「第三世界の人々を含む他国家他国民の利益になる」とは言えないと思うけどね。
 「支援連ニュースNo.168」の将司「日本一国規模では考えてません。南北間の不平等をいかにして対等な関係に変革できるか、これを成し遂げるには当然にも国際的世界革命に向かわざるを得ない」は良いのだけれど、大事なというか、まずは「どこから始めるのか?!」が問われているのじゃないのかな?それを言わんば!
 「支援連ニュースNo.169」でもそだが、どこから何から始めるのかっていうことから具体的に明らかにしていってもらえると噛み合ってくるのじゃないかなと思う。
★J・レッドフィールド『聖なる予言』はけっこう読まれているのか。鳥山敏子『賢治の学校』の最後に賢治の聖なる予言なんて言葉があったりして“読んだな!”ってカンジ。内容的に共通性があるし、世間一般、こういう問題意識が拡っているのだろうか。松本栄『チベットクエスト』もおもしろかった。
★9/11 同囚との口論容疑で、またままた連行され「口頭注意」ということになった。ケンカ口調で言えば、相手がひっこむと思っている人がいるので困るわ。しかし、実際は「口論」と言えるほどのことではなかったと思うけどね。後日、その相手がまた他の人とケンカになって連行されちゃった。いやはや、ったく!
★作業賞与金 8月分 1等工 6,946円。 今回はこれでおわる。ではまた!
1996.9.29寿


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