〈定期第73信〉

 そろそろ冷えこんできて、朝おきると窓ガラスが白く曇っていたりする。 いよいよ寒い冬が来るのだな。いやだなぁ、とすぐ思ってしまうのはいつものことだが。
 『年々老いて来る体には少々こたえるでしょう』
 とは誰にいっているのだろうか?
 東拘にいたた時よりも健康になっているかもしれんな。
 将司やトシ、それに丸ちゃんたちは、ちょっと心配になるな。
 老いた身には寒さより暑さがこたえるが、将司はさすがにこたえてきているらしいから、年々老いてきてるのだろう。
[差入れ]10/29|草の根通信287号〈平山まゆみ〉 人民新聞9/25号、同10/5号〈日角八十治〉 新生472号〈立志社〉 11/7|監獄人権センター通信No.10〈CPR〉 ザ・パスポート55〈帰国者の裁判を考える会〉 26の瞳No.36、ゆきゆきて5号、チラシ〈平山まゆみ〉 『向井孝の詩』〈水田ふう〉 11/12|ねっとわあく死刑廃止38号〈ねっとわあく死刑廃止〉 人民新聞10/15・25号〈日角八十治〉 風18号〈水田ふう〉 キタコブシVol66、チラシ2枚〈キタコブシ〉 以上。
 いつも差入れ、どうもありがとう? 10/29差入れ告知分まで落手。
 『向井孝の詩』はふうさんとまゆみちゃんから差入れされて2冊。限定販売なのに、エライコッチャ! 時間かかるけど1冊返送しよう。待っていて下さい。本を読むのは年末年始の9連休にじっくりと読ませてもらいます。どうもありがとう。
 川柳クラブに入ってしばらくやっているので、ようやっと詩をたしなめるようになったようだ。
 これで詩が作れるようになるといいのだが、今のところ詩が湧いてくるような気持ち、情況ではないものなぁ。もう少しのんびりできるといいかもしれないけれど。
 「監獄人権センター通信No.10」は差入れされたようだ。前に書いたので、早速、送ってくれたのかな。あつかましく要求して、とうもすんません。そして、どうもありがとう。
 今月中には読めると思うので、また感想でも書き送ろう。
 「言いたい放題No.62」回覧版「なかま」のみんなの文で、それぞれの処遇がわかってよいね。桜庭さんのは、あいかわらずのユーモア(?)で笑ってしまいました。 O−157の影響で、食事内容が変わったというのは多いね。岐刑では、一時期、牛乳コーヒー牛乳が出なくなって、オレンジジュースばかり出されて、閉口したね。それと、サラダ類には、パック入りのマヨネーズがつくようになったな、それまでは、マヨネーズであえられていたものが出されてたけれど。ポテトサラダが出なくなったりしたしね。来年もO−157が流行したら、また、メニューがすくなくなっていくのかしらん?ナマモノは食べさせてもらえなくなるってのは困ったもんだね。冷奴は、今年はとうとう食べることができなかった。いやはや、ったく!
“わたしの意見”はどれもこれも大変勉強になりました。実体験からの意見だから、それぞれ、フム、フムと読んでしまう。私は、まだまだですわ。
 熊本地裁の発信阻止違法判決というのは、よく読んでみりゃぁホント画期的だこと。
 高安さんは、手紙の初めに「拝啓」と書かずに「チョーおっちょこちょいの高安でーす!」とまず書き始めるようにすると、相手はすぐ了解してくれるかも。私は、時々、手紙の書き始めに「イロ男のシャコでーす」と書いていたので、相手は、すぐ了解してくれたみたい...なわけないか!?
 ま、そんなに気にしなくても大丈夫。治りゃぁしないんだから...。
 「支援連ニュースNo.170」芳正の書評でも、まとめて載せてみたら、おもしろいかもしれんね。
 『脳内革命』はだいぶ売れてるらしいけど、なんか読む気せんな。と言いつつ、同じような傾向(?)の本、わりと読んでいるが。先日読んだ『EQこころの知能指数』という本も傾向としては近いかもしれない。このところ、そういう傾向の本がよく出るようになったなぁ。
 ゆきちゃんが心配してくれてるほどには、シャコ君はいためつけられてはいません。東拘にいた時よりは、丈夫になっているかもしれない。けっこう肉体の鍛練はやっているので力だけは、人並みにあるけど、いかんせん、走るのが人並み以下となっていて、(まぁ、昔から走るのは苦手だったけれどもね。)もう追われても逃げきれなくなったかもしれません。
 『風邪の効用』という本もあるように、風邪にもそれなりに効用があるものもあるとか。
 要するに、風邪がガス抜きになって、大病を患わなくなる、ということもあるみたい。
 私の風邪はその類のものかもしれません。
 しかし、丸ちゃんの場合は違うようだ。気をつけてほしいな。特に今冬は、インフルエンザが大流行しそうなので、充分に気をつけなければ大変なことになるよ。
 先日、中日新聞の健康欄に、気管支ぜんそく、心臓弁膜症、糖尿病などの持病をもっている人がインフルエンザにかかると、死亡率が高くなる、なんて恐ろしいことが書いてあった。丸ちゃんの気管支炎とぜんそくでは、ちょっと違うかもしれないが、心臓も弱っているようだし、最大限気をつけて静養するにこしたことはないと思うよ。ぜんそく、と言うと芳正も気をつけた方がいいんだが、以前より良くなっているそうだから大丈夫かな。
 トシの問いについてだ、幼児云々は例が悪かったかもしれないね。しかし、@でトシの言っていることは、ベキ論的なカンジで、文部省認定のデキのわるい教科書みたいだよなぁ。
 世の中には、なんらかの理由で機会が狭められたり、肉体的・精神的に働きたくても働けない人たちがいるってことがよく考えられていないのじゃないかなと思うし、今あるシステムが劣悪でそういう人たちを苦しめているってことがよくわかっていないのじゃないかなと思うけれどもね。
 将司は腰痛に悩まされているようだな。私も先日、ギックリ腰になりかけた(?)がなんとかならずにすんだようだ。やはり歳かな?しかし、この10年ほど、室内体操では、真向法体操をしている為か、慢性的な腰痛にはならずにすんでいる。岐刑に来てからは、毎週土、日曜日の一日2回の室内体操時にやる位だが、それでもけっこう効果はあるのだな。将司の言っていたやらずにおれない武装闘争への支持云々、私がちょっと誤解してたところあったみたいだな。多分、将司の言っていたことを、私はわかっていると思う。しかし、「捨て石」発言はやはり、ちょっとおかしいね。KFはそんな総括をしていたわけではなかったのじゃないのかな?
 11.24は、いったいどんな集会になるのだろうか、といろいろ想像しています。ゆきちゃんと集会を準備したみんなが夢中になって楽しんでやっているようだから、きっと楽しいものとなることでしよう。
 ゆきちゃんの裁判は、これからどんどんおもしろくなっていくことでしよう。
 日本政府のいいかげんさを追及し、彼らの道理のなさをきっちりと撃っていってほしいし、また私の裁判でも明らかになった公安警察の汚い手口についても、さらに追及していって、どんどんボロを出させてほしいと思います。しかし、ゆきちゃんは、私を含めた先行組がやりきれなかった被害者に対する公式な謝罪表明をやってくれたのは良かったと思います。
 そうしたことを見ていくと、4人の裁判、私の裁判、そして、ゆきちゃんの裁判とが、きっちりつながり合ったひとつの闘いなんだ、ということがわかってくる思いです。
 われわれは、ひとりひとり、離れぱなれとなっていますが、結局のところ、つながり合っているのです。不自由な状態を強いられつつ、話し合っているのも、そうした思いからでしよう。離れているからこそ、より近しくなりたいし、なっていくものだと思います。
 たしかに状祝は厳しいけれど、小さな力をまとめながら、持久戦的に進んでゆきたいものです。それゆえ、T君という息子をもって持久戦的姿勢を実体化したゆきちゃんには、敬意を表します。まだまだ先は長いです。おおらかにともに頑張ろう!
★10/29 巡閲官が来所。2年に1度だから、私が移監してから、これで3度目かな。
 この日の夕食は、どーゆうわけか、マツタケごはん! 私は、初めて食べたけど、おいしいなどと思わなかった。マツタケの香りはすごくしたが、いい香とも思わなかったしな。大量に購入するので、安く仕入れられるようだ。わりとマツタケは入っていたようだ。
 11/1 官給冬用靴下貸与された。工場用新品2足、舎房用新品、中古各1足。
 11/3 肉まん、あんまん各1個特配。シャバのよりひと回り小さいもの特別注文?したようだ。
 11/11 2枚目の毛布貸与(’92年度製)。
 11/15 官給メリヤス貸与。舎房用新品2組、工場用中古2組。寒くなった為18日予定を繰上げ。私は靴下、半袖丸首シャツ、メリヤスについては官給にしているが、私物を使っている人はわりといる。メリヤスは官給より私物の方が温いそうだ。靴下もかな。
 11/15 60日間無災害工場報奨VTR『デッドヒート』ジャッキー・チェン主演。
 11/16 総集行事 講堂にて『ベイブ』観賞。子豚の物語。
★’96_10月分作業賞与金 1等工(時間33円30銭)5割増 8,392円。
★11月分賞与金については昨年と同じく支給された全額、日用品、私本購入に使用することができるようになった。
 やや肥満してきたのか動きにくいカンジだが体調良好でこのままいくか。ではまた!
                  1996.11.17 寿一


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