〈定期第95信〉

 また大雪だ。ここのところわりとよく降るなぁ。ちょっとおかしな降り方だが、これも温暖化による異常気象のひとつだろうか。岐阜でも降ってきたなぁと思ってたらあっという間にけっこうな積雪となってしまった。一面白銀の世界。しかし雪の降った後がけっこう冷えこんでくるんだよなぁ。しばらく暖かい日が続いていたから急な冷えこみで体調もおかしくなりやすいから気をつけねばならん。わが工場では風邪ひく人が増えているのもそういうことかな。私も、風邪はひいたが、なんとか症状がひどくならんうちに治ったからよかった。しかしどうせ、またすぐにひくだろう。
 あいかわらず霜焼けはよくできる。こればかりは馴れるということはないな。
 ま、あと1,2ヵ月も辛抱すれば、暖かくなるだろうからそれまでのこと。
 中日新聞1/12朝刊の岐阜版にわりと大きく岐阜刑と笠松刑(女性)の年末年始のことが載っていた。年末年始に給与された糧食などのこと、80数歳の受刑者のこと(なんと、この人は30数年もいるみたい)とか、けっこうこまかいことを書いていたな。しかし、年賀状が1枚も来ないかのようなことも書いてあったて、おいおいそりゃあないよ、と。私のところにだって届くのだから。
 非親族の場合は釈放時にしか渡されない年賀状だが、あるのだぜ。それも、なんと今回お年玉くじの4等(切手シート)の当たった年賀状が。切手シートはこれまた釈放時に手にできるそうだ。今年は、少しは良い年になる前兆かしらん。
 1/13に東証にて立てこもりがあったけれど、大方の予想どおりの落ちだったな。獲得目標も計画もしっかりしてないようだったから、あんなところだろう。もう少し頑張ってくれると、SATの実態が見ることもできたかもしれないが。先日、中日新聞に海上保安庁の対テロ特殊部隊の存在がでていたけれど、なんかあっちにもこっちにも対テロ特殊部隊ってのがすでにつくられているんじゃないの。いやはや、大変なものだ。市民の知らないところで、とんでもないものがどんどんつくられていく、こわい社会になったものだ。
 1/15 成人式でしっかりと休み。特配でロールケーキ2枚。私が成人式を迎えてからもう25年も経ってしまった。頭の中はいつまでも成人式、身体は還暦?! とんでもない!! まだ、30代くらいの体力はあるのではないかな。
 1/17 久しぶりの川柳クラブに出席。ワープロクラブは連続してはやれないようだ。ま、講習内容はまた同じことをくり返すだけなので、そうおもしろみはなかったけれど。川柳クラブの方は、あいかわらず人数は増えておらず7名。ま適当な数ってところだ。
 あまり多いと、おちつかなくなるからね。なにせ1時間しかないのだから、あまり多いと一人々々の句の評ものんびりやってられなくなるだろうから。この日は、神戸淡路島大 震災の起きた日でもある。あの朝のあの大揺れは、まだ鮮明に覚えている。それにしても、この国の行政は、民衆のために動くってことを本当にやらんなー。
 ああ、1/16にまたもや転房。室内改装(塗装)の為。そして、1/23にまたまた転房。これで、わずか5ヵ月の間に4回も転房したことになる。もう、これで当分の間は転房はないのではないか、と思うが…。全室改装してからはいよいよ拘置所からドッと人が移ってくるといったことかいな。
 1/18 9:00〜 2,3級集会 ビデオ『乱気流』 菓子はA、和菓子パック+炭焼コーヒー缶 B、シュークリーム・エクレアパック+炭焼コーヒー缶で私はBを選択。
 1/19の中日スポーツに『死刑確定中 大道寺将司』の書評が載っていたそうだ。けっこうあちこちの新聞雑誌に書評などを載せるようにしたのかな。さすがベストセラーをねらっているだけのことはあるな。
 1/21の中日新聞朝刊に板津元刑務官の記事が載っていた。亡くなられたとのこと。いろいろシンドイことがあっただろうけど、よく頑張られたと思う。
 同朝刊には、なんとあの松浦恂検事が仙台検察庁に異同した、なんてのも載っていた。けっこう出世していってるんだなぁ、あの検事は。取調べの時のあの涙芝居には白けたっけ。彼に私は「極楽トンボ」と言われちゃったんだよなー。
 1/23 18:00〜 諸動作優良工場褒賞VTR『JM』。
 1/24 9:00〜 作業優秀者褒賞VTR『(ディーン・マーチ)のサイレンサー破壊部隊』。
 1/25 8:45〜9:35 報道教養VTR『堂々日本史 大胆推理 平泉金色堂の作られた理由』。

[差入れ][1/16]領置品規制対策ニュースNo.1、領置品に関するアンケート、領置品規制に関するアンケートにご協力ください、返信用封筒(80円切手添付)〈福島武司弁護士〉 [1/20]人民新聞1/5号〈日角八十治〉 ザ・パスポート67、チラシ死刑確定中大道寺将司〈帰国者の裁判を考える会〉 [1/22]支援連ニュースNo185〈東武央〉 模索舎月報1月〈模索舎〉 救援345号〈QC〉以上。いつも差入れどうもありがとう!
 さて、救援344号の5頁の右上の欄が全抹消。さて何が書いてあったのでしょうか?
 「支援連ニュースNo.184」では芳正も領置品規制については困ったもんだと言っておるな。芳正は東拘から移る時にはダンボール箱に幾つも本を持っていったからかなりあるんだろうな。私の場合くそまじめにほんの少ししか持ってこんかったから、そんなにたまっとらん筈だ。それに毎年毎年読んだ本は100冊前後、宅下げしておったからな。なんせ、ちょっと溜まってくると「宅下げしてくれ」と当局から言われてきたからなー。そういうことでなにも領置品規制なぞする必要はないと思うのだけれどな。しかし、ほんとうに4日から差入れ、購入の制限がされてくるのだろうか? もし、そうなると、今のままでは、ちょっと(?かなり)困ったことになるよなぁ。ただてさえ、こんなところに閉じ込められていて、いろいろ不自由しているのに、これ以上知る権利を抑圧されていくなんてイヤだなぁ。
 獄中にいると外でのいろいろなことを知りたいものだからね。私など、テレホンカードなんて使われていなかった時に逮捕されて、テレホンカードってわからんもの。かように外の情報からとり残されているのである。新しい知識が得られなくなる、なんてコレ、ひどいことだぜ。
 今回の規制ってのは、他の様々な領域で行われようとしている「規制」とひとつつながりのものとして考えるのがいいかもしれないな。支配する者にとって、より管理しやすくする為っていうカンジのものとして。「組対法」なんかとも通底しているんじゃないの。
 ともあれ、宅下げできるものは宅下げするように努めよう。
 領置品規制見直しの申立ての委任状は、かなり遅かったようだが、大丈夫だったかな。またこんどはアンケートがきたけど、これは来月初めあたりかな出せるのは、そうあわてるものでもないのだろうか。ま、あわてるものだとしても、こっちはこっちのペースでしかやれんけど。今日現在まだ、手元にないので、ま、のんびりと。
 しばらくは、混乱(困乱?)が続くかな。領置品がトラック1台分、2台分ある人は大変だろうな。
 私は先日被見願というのを出しておいた。訴訟書類などもゴチャゴチャあるから選別しておく必要があるからな。ほんとめんどくさいこっちゃ!
 将司の文のところに刑務所に勤める刑務官に存置派が多く、それは反省していない受刑者が多いのを見ている為と元刑務官の人が言っているとあったが、それは反省をおちついてできない状態にあるからってこともあるのだろうな。拘置所で静かにおちついて考え、さらに様々な人との関係の中で自己の把え直しが進められるわけだから。そこへいくと刑務所では、いつも追いまくられているし、ハッタリのかまし合い等々つまらん人間関係のこともあり、そうそうおちつけんところもあるかもしれない。そういうところ改善し、ちゃんと自己の把え直しが進めていけるような状態・環境をつくっていくといいんだろうけどな、刑務所でも。刑務作業で稼ぎ出す歳入予算ってのは国庫へ入れず、刑務所で使えるようにすると設備もなにもかも充実し、処遇も改善しやすくなり、いいと思うのにー、だめだろうな。
 「監獄通信66号」に東拘仮舎房のイラストがあったけれど、独房は岐刑と同じようなカンジかな。房内の構造は。巡視廊下ってのはないのでうっとおしくなくていいが。こちらは廊下をはさんで北側と南側に舎房が並んでいて、外の景色が見える窓がある。北側だと山々が見えていいが。南側だと隣の舎房棟しか見えない。ま、北より南の方が陽が当たっていいがね。仮舎房の運動場では、草木も見られずつまらんなー。
 そばの会のビラ、見せてもらった。読みやすく仕上げていてよかった。関心をもつ人が増えていくといいね。この前デモに参加した小学生たちもあれがきっかけになって死刑廃止についてより深く考えるようになったりして。
 「死刑と人権No99」に抹消あり。20頁の中段の2行目(〜が確定した。)から下段の最後までと21頁の上段8行目まで。『足音が近づく』の書評。この本については前便でも書いておいたが閲読不許可ということで一冊丸ごと読めなくなった。しかし、他の施設では読めているところあるんじゃないの? 部分抹消がめんどくさくなったのかな。どこをどう抹消するするかと考えるといろいろ大変なのかしらん。
 「かすみ草32号」のいっちゃんの文を読んでおどろく。『女神の天びん』というTV番組に出たって?! ヒェー。私も見たいがここでは無理だしなー。そのうちビデオ見してもらいまひょ。

★作業賞与金'97年12月分 1等工 10,058円(7割増)
★降った雪が1日で消えていってしまう。やはり、暖かいのか。霜焼けには弱いが風邪には少し強くなってきたようだ。丸ちゃん風邪には気をつけてな、と。
 今回もまたいいかげんにおしまい。 では元気で! また!
                       1998.1.26 夜 寿一記


SHACO
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