支援連ニュースNo.261-262

〈浴田さん、元気でお出掛け下さい。元気で出所の日を迎えて下さい。〉

和光晴生

 アラブでは、浴田さんの合流と私の脱退とが丁度入れ違いの形になりました。それでも浴田さんからは、組織外の人間となった私にも、折りにふれ、いろいろと優しい心づかいをいただきました。東拘での日々も、獄中者としては大先輩の浴田さんに随分とお世話になって来ました。とても感謝しております。それに加えて、浴田さんや将司さん、利明さん、芳正さん、シャコさん達への支援を担ってこられた方々から、私に対してまで差し入れや署名活動等で多大なご協力をいただいております。
 浴田さん自身と支援の皆さんの頑張りで、検察側からの終身刑攻撃を粉砕し、出所まで一二年八ヵ月と一五日というカウントダウンを勝ち取ることができたものと受けとめております。七〇年代の国内での闘い、その後のアラブでの年月、そして九五年以降の裁判闘争の日々のことを思えば、一三年に満たない期間なんて矢より鉄砲玉より早く経ちます。
 老け込むことなく元気に出所の日を迎えるべく、無理をせずムショでの日々をお過ごし下さい。

 「和さんの本」――「でもわたしには戦が待っている」――を五月一一日に拝受致しました。とてもていねいな本作りに感服しています。寄稿された多くの方々の言葉から、七〇年代の闘いの意味と「三〇年間」の重さとをかみしめています。私は丁度、昔の縁で「映画芸術」という季刊の映画批評誌に「ららら科學の子」という小説の書評を書こうとしているところです。この小説も、かつての七〇年代の闘いとその後の三〇年の日々についての意味と重さを問いかけるものとしてあります。「和さんの本」に言及しつつ、書評原稿をまとめあげるつもりでいます。
 「和さんの本」つくりに関わった多くの方々は、浴田裁判二審の結果をも受けとめたところで、幾重もの達成感を抱いておられることでしょう。浴田さんのお出掛けで一寸淋しくなりますね。私もいずれ下獄となるのは時間の問題です。一審の先が見えた段階にあるのです。浴田さんとの再会を期し、頑張りぬきます。

 私の「接見禁止解除申し立て」の署名活動への御協力ありがとうございました。「支援連」関係の方々からも沢山の御協力をいただきました。六月二日の段階で一八五名の方々から寄せていただいております。親から勘当、組織からは脱退という身の私としては、五〇名分ほども集まれば「申し立て」に添える上で、なんとか格好がつくのではないか、などと弁護団の先生と話し合っていたのです。それを遥かに上回る数のご署名をいただきました。とても感謝しています。
 裁判所からの決定通知はまだ受けていません。検察側が相も変わらず「罪証隠滅の恐れ」だとかなんとかかんとか反対意見を出していますが、一審自体もう結審が近付いています。多くの方々からの御署名が接見禁止解除への流れに勢いをつけることになっています。私自身も大変に励まされ、力づけられました。ありがとうございます。


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